【市民法務:損害賠償請求時の内容証明】~行政書士試験合格者が解説~

市民法務関係

今回の記事も行政書士の市民法務業務について書いていきたいと思います。行政書士の業務には、権利義務に関する書類の作成とその代理・相談というものがあります。その権利義務に関する書類の中で、契約書の作成と内容証明書についての記事を書いていきます。行政書士を目指し受験されている方はもちろんのこと、行政書士の実務を学びたいと思っている方、開業準備をしている方、市民法務分野に興味がある方に向けて記事を書いていきます。今回は内容証明郵便の活用方法として損害賠償請求をする場合について紹介したいと思います。この記事を読むことで、内容証明書の活用方法について知ることが出来ます。

交通事故での損害賠償

交通事故の加害者が任意保険会社に加入していない場合、加害者自身が損害賠償の支払いをします。しかし、経済力などの問題から連絡が途絶えたり、しっかりと責任を取ってくれなかったりする場合もあります。このようなケースでは、被害者が損をしてしまうことにもなりかねません。個人間の損害賠償請求で重要なのは、内容証明郵便を送付することです。
内容証明郵便が必要なケースとしては、加害者が無保険(任意保険会社の保険に未加入)や加害者が示談交渉に応じない・連絡がとれないなど、示談交渉をスムーズに進めたい時に活用するといいでしょう。

損害賠償請求を内容証明郵便にするメリット

次に、内容証明郵便を利用するメリットをご紹介します。

交渉を始めるきっかけになる

加害者が任意保険加入者の場合は、通常、示談交渉は任意保険会社の担当者と行うことになります。しかし、加害者が任意保険に未加入の場合、交渉は保険会社を通さずに個人間で行わなければなりません。加害者に誠意がない場合は、治療費や修理費、慰謝料などもなかなか支払われないため、被害者側が困った事態になってしまいます。そんなときにまずできることが、内容証明郵便の送付です。

内容証明郵便は、郵便局が受け取った日付や郵便物の内容を確認し、公的に証明することができる郵便のため、損害賠償請求をする際に利用されています。内容証明郵便で損害賠償請求がされれば、相手方も「応じざるをえない」と感じさせる効果があります。
なお、内容証明郵便による損害賠償請求は、相手方に被害者の意思表示を行う法的手段の1つにすぎず、法的拘束力はありません。実際に示談がまとまった場合や裁判が終結した場合に法的拘束力が得られることになります。

証拠力がある

通常の文書や電話などで「損害賠償を支払ってください」ということもできます。しかし、あなたからの手紙だと分かると、加害者は見ずに捨ててしまう可能性があります。送付したのに相手方に「届いていない」といわれてしまえば、せっかく送った文書も無駄になってしまいます。内容証明郵便なら、示談に関する被害者の意思だけでなく、いつ通知したのかなどが記録されるため、裁判でも証拠として利用できます。

確定日付が得られる

内容証明郵便を送付する際は、「損害賠償金を支払わない場合には訴訟を提起します」というような文言を入れるケースもあります。このとき、到着後14日以内など具体的な支払猶予期間を設けるのが一般的です。内容証明郵便で配達証明を利用していれば、到着日がわかります。確定日付がわかれば、裁判でも利用できるというメリットがあります。

相手に対するプレッシャーになる

内容証明書の効果として、心理的にも「なんとかしなければ」というプレッシャーを与えることができます。

損害賠償請求の内容証明書に記載する内容

内容証明の内容に決まりはありません。
しかし、事故状況と損害賠償の内容は必須です。

事故の日時
②場所
傷害の有無
④過失内容
➄損害賠償の額
⑥支払期日

は記載するといいでしょう。

内容証明を出さないほうが良いとき

以前の記事でも書きましたが内容証明を送らないほうが良い場合がありますので、確認しておきましょう。

トラブル解決後にも付き合いがある場合

家族や隣近所、職場の同僚などトラブル解決後にも顔をあわせて付き合いが残る方は内容証明をトラブル解決手段としては利用しないほうが無難です。

自分にも非がある場合

自分にも非がある場合に内容証明を送付すると、話がこじれてしまいます。場合によっては受け取り手から訴訟を起こされることもあるかもしれません。

相手に誠意がある場合

相手方に誠意があり、こちらの要求に対して対応する具体的姿勢がある場合は内容証明は控えたほうが良いでしょう。受け取り手がへそをまげてしまい、話がこじれることが多いです。ただし、「○日に払うから」を繰り返す人は誠意がありませんので、見きわめが大切です。

まとめ

今回は内容証明書の活用方法として損害賠償請求に焦点を当ててみました。内容証明郵便を活用することでさまざまな意思表示をすることが可能です。難しい場合は専門家に相談してみましょう。

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