【障害福祉関係法(雇用・社会福祉事業)】~行政書士試験合格者が解説~

福祉業務

今回の記事から現在業務で行っている福祉関係の知識と、行政書士としての知識を組み合わせ、福祉についての知識を記事にしていきたいと思います。福祉業務を専門としている行政書士は数がまだ少ないと聞いています。理由としては、福祉知識の難しさが挙げられています。今回からの記事を読んでいただくことで、行政書士を目指し受験されている方はもちろんのこと、行政書士の実務を学びたいと思っている方、開業準備をしている方、市民法務分野に興味がある方の知識が増えてもらえればと思います。今回は前回に引き続き、福祉系行政書士に必要となる障害に関する法律について紹介したいと思います。

障害者の雇用の促進等に関する法律

第一条 この法律は、障害者の雇用義務等に基づく雇用の促進等のための措置、雇用の分野における障害者と障害者でない者との均等な機会及び待遇の確保並びに障害者がその有する能力を有効に発揮することができるようにするための措置、職業リハビリテーションの措置その他障害者がその能力に適合する職業に就くこと等を通じてその職業生活において自立することを促進するための措置を総合的に講じ、もつて障害者の職業の安定を図ることを目的とする。
第五条 全て事業主は、障害者の雇用に関し、社会連帯の理念に基づき、障害者である労働者が有為な職業人として自立しようとする努力に対して協力する責務を有するものであつて、その有する能力を正当に評価し、適当な雇用の場を与えるとともに適正な雇用管理並びに職業能力の開発及び向上に関する措置を行うことによりその雇用の安定を図るように努めなければならない。

重要ポイント

障害者雇用促進法では、「従業員が一定数以上の規模の事業主は、従業員に占める身体障害者・知的障害者・精神障害者の割合を法定雇用率以上にする義務がある」と定められています。(43条第1項)
民間企業に対しては、法定雇用率によって算出された従業員数40人以上の企業が対象となります。(40人未満の企業には雇用義務は発生しません)
雇用率は5年程度ごとに見直しが行われており、今回の改正では、現在の民間企業に対する法定雇用率2.3%が、段階的に2.7%まで引き上げられることになりました。これにより、2026年7月には、障害者雇用の義務化が適用される企業が従業員37.5人以上まで拡大されることになります。
なお、障害者の就業が一般的に困難であると認められる業種の場合は、雇用する労働者数の計算時に、除外率に相当する労働者数を控除することができます(除外率制度)。
障害者雇用の義務対象となる企業には、毎年6月1日時点の障害者の雇用状況(障害者雇用状況報告書)をハローワークへ報告することも義務づけられています。この届出をもとに、障害者の雇用状況や、法定雇用率の達成状況が確認されます。

社会福祉事業法

第一條 この法律は、社会福祉事業の全分野における共通的基本事項を定め、生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)、兒童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)、身体障害者福祉法(昭和二十四年法律第二百八十三号)その他の社会福祉を目的とする法律と相まつて、社会福祉事業が公明且つ適正に行われることを確保し、もつて社会福祉の増進に資することを目的とする。

第二條 この法律において「社会福祉事業」とは、第一種社会福祉事業及び第二種社会福祉事業をいう。
2 左の各号に掲げる事業を第一種社会福祉事業とする。
一 生活保護法にいう養老施設、救護施設、更生施設その他生計困難者を無料又は低額な料金で收容して生活の扶助を行うことを目的とする施設を経営する事業及び生計困難者に対して助葬を行う事業
二 兒童福祉法にいう乳兒院、母子寮、養護施設、精神薄弱兒施設、盲ろうあ兒施設、虚弱兒施設、し体不自由兒施設又は教護院を経営する事業
三 身体障害者福祉法にいう身体障害者更生指導施設、中途失明者更生施設又は身体障害者收容授産施設を経営する事業
四 公益質屋又は授産施設を経営する事業及び生計困難者に対して無利子又は低利で資金を融通する事業
3 左の各号に掲げる事業を第二種社会福祉事業とする。
一 生計困難者に対して、その住居で衣食その他日常の生活必需品若しくはこれに要する金銭を與え、又は生活に関する相談に応ずる事業
二 兒童福祉法にいう助産施設、保育所又は兒童厚生施設を経営する事業及び兒童の福祉の増進について相談に応ずる事業
三 無料又は低額な料金で身体障害者福祉法にいう義し要具製作施設、点字図書館又は点字出版施設を経営する事業及び身体障害者の更生相談に応ずる事業
四 生計困難者のために、無料又は低額な料金で、簡易住宅を貸し付け、又は宿泊所その他の施設を利用させる事業
五 生計困難者のために、無料又は低額な料金で診療を行う事業
六 前項各号及び前各号の事業に関する連絡又は助成を行う事業

重要ポイント

社会福祉法において社会福祉法人とは、「社会福祉事業を行うことを目的として、この法律の定めるところにより設立された法人」と定義されています。
 ここでいう「社会福祉事業」とは、社会福祉法第2条に定められている第一種社会福祉事業及び第二種社会福祉事業をいいます。
 また社会福祉法人は、社会福祉事業の他公益事業及び収益事業を行うことができます。

まとめ

今回も障害福祉に重要な法律についてご紹介しました。障害福祉には様々な法律があり、また新たに法が整備される業界です。適宜、厚生労働省の会議内容をチェックすることも必要になると思います。

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