【国保連に請求する手続きの流れ】~行政書士試験合格者が解説~

福祉業務

今回の記事も現在業務で行っている福祉関係の知識と、行政書士としての知識を組み合わせ、福祉についての知識を記事にしていきたいと思います。福祉業務を専門としている行政書士は数がまだ少ないと聞いています。理由としては、福祉知識の難しさが挙げられています。今回からの記事を読んでいただくことで、行政書士を目指し受験されている方はもちろんのこと、行政書士の実務を学びたいと思っている方、開業準備をしている方、市民法務分野に興味がある方の知識が増えてもらえればと思います。今回は福祉事業をはじめた際に必要となる国保連合会への請求について説明します。この記事を読むことで福祉事業の請求システムを知ることが出来ます。

国保連合会とは

国保連合会(国保国民健康保険 団体連合会)は、民健康保険団体連合会は、国民健康保険の保険者と協力し国民健康保険制度を運営している公法人です。保険者の補助を行い、円滑な保険制度を運営するために日々業務を行っています。国民健康保険団体連合会の仕事の主なものは、診療報酬明細書(レセプト)の審査・支払い、保険給付の支払いなど、保険制度の根幹の部分を行っています。
障がい福祉事業では、サービスを提供した料金について、利用者やその保護者に対して請求を行うのではなく、国保連合会(国保国民健康保険 団体連合会)に対して請求を行なうことになっています。そのため請求を行う前に、 まず請求手続きの準備をすることが必要になってくる ので、請求手続きの流れについて説明します。

国保連に対する初期作業

障がい福祉事業の指定を受けたら、まず、国保連の請求システム(「簡易システム」といいます)のインストール作業と入金口座の設定、認証 作業などを行ないます。「簡易システム」の利用は無料ですが、証明書の発行手数料が必 要になります。この初期作業については、毎月、締切日が設定されています(各都道府県の国保連で異なります)。指定を受けた後で国保連から書類が郵送 されてくるので、必ず締切日を確認してその指示に従ってください。こ の作業を怠ると、給付金(国保連からの入金)はありません。

請求手続きのルーティン作業

毎月の請求作業は、次の手順で行ないます。

①サービスを提供する
②次月の1日~10日までに前月分の実績を入力して送信
③次々月の初旬に返戻金と入金状況を確認
④次々月の15日~20日(各国保連で運用が異なります)に前月分の請求分が入金される(前々月のサービス分の入金)

障害福祉サービス請求 後、国保連合会にて審査を行いますが、提出した請求書類にミスがあると、サービス事業所へ支払われるはずの報酬が支払われない事態が発生する可能性があります。

請求額の考え方

報酬額(訓練給付費・介護給付費)は、基本報酬・加算(手厚い支援や体制を整えている場合に算定)の合計と、地域区分(地域ごとに1級地~その他の8段階)を乗じて求められます。
報酬額の計算式は、このようになります。

基本報酬 + 加算(単位) × 地域区分  = 報酬額(円) ※報酬額の1円未満は切り捨てとなるので注意が必要です。

処遇改善加算を算定する場合は、合計単位数に定められた比率を乗じて処遇改善の単位を求めます(小数点以下の単位は切り捨て)。処遇改善加算算定額と、サービス提供分算定額を合計した金額が報酬額となります(1円未満を切り捨て)。

国保連の審査の流れ

  1. 請求情報の送信(1~10日)
    障害福祉サービス事業所等は、介護給付費・訓練等給付費等の請求に関する情報(以下、「請求情報」という。)を作成し、サービス提供月の翌月10日までに国保連合会へ伝送します。
  2. 請求情報の受信(11日頃)
    国保連合会は、障害福祉サービス事業所等から送付された請求情報を受信します。
  3. 一次審査(11~16日頃)
    国保連合会は、障害福祉サービス事業所等から送付された請求情報と都道府県・市町村(以下、保険者)から提供された支給決定等に関する受給者台帳情報等を突合し、請求情報の一次審査を行う。
    国保連合会は、一次審査の結果を保険者へ送信し、保険者は必要に応じて受給者台帳情報等の修正を行います。
    また、一次審査の結果、請求情報に誤りがある場合は、保険者から障害福祉サービス事業所等へ連絡し、請求情報の取下げ・再請求を依頼します。
  4. 二次審査(18~21日頃)
    国保連合会は、一次審査結果資料を作成し、障害福祉サービス事業所等および保険者へ送信します。
    保険者は、一次審査結果資料を基に二次審査を行います。
  5. 介護給付費・訓練等給付費等の請求(月末頃)
    国保連合会は、保険者での二次審査結果を踏まえ、保険者に介護給付費・訓練等給付費等の請求を行います。
  6. 返戻及び支払に関する通知の送信(返戻通知:翌月1日頃)(支払通知:翌月6日頃)
    返戻等がある障害福祉サービス事業所等へ、毎月1日頃に返戻通知等を伝送します(支払関連通知については、毎月6日頃)。
  7. 介護給付費・訓練等給付費等の支払【保険者→国保連合会】(翌月10日頃)
    保険者は、国保連合会に介護給付費・訓練等給付費等の支払いを行います。
  8. 介護給付費・訓練等給付費等の支払【国保連合会→障害福祉サービス事業所等】(翌月15日頃)
    国保連合会は、障害福祉サービス事業所等へ介護給付費・訓練等給付費等の支払いを行います。

利用者負担について

指定障害福祉サービス事業所はサービス提供をした際、当支給決定障害者等から利用者負担額支払を受けます。ただし、費用の 1 割を上限とします。利用者負担額の支払を受けた場合は、領収証を交付します。
利用者負担額は、支給決定障害者等の所得に応じて認定されます。(厚生労働省ホームページ)
利用者負担額は、受給者証に記載されています。定期的にご確認ください。
支給対象外のサービス利用がある場合は、その分の明細を別途作成し、利用者へ障害福祉サービス支給対象の利用分と合算、または別々に請求します。

まとめ

今回は障害サービスの費用についてご紹介しました。請求システムは無料の物と業者が運営している有料サービスがあります。業者のサービスを使うと料金はかかりますが、請求作業がスムーズになりミスも減るため必要に応じて検討してみてはどうでしょうか。

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