【マニュアルや規定等の作成】~行政書士試験合格者が解説~

福祉業務

今回の記事も現在業務で行っている福祉関係の知識と、行政書士としての知識を組み合わせ、福祉についての知識を記事にしていきたいと思います。福祉業務を専門としている行政書士は数がまだ少ないと聞いています。理由としては、福祉知識の難しさが挙げられています。今回からの記事を読んでいただくことで、行政書士を目指し受験されている方はもちろんのこと、行政書士の実務を学びたいと思っている方、開業準備をしている方、市民法務分野に興味がある方の知識が増えてもらえればと思います。今回は福祉事業に必要となるマニュアルや規定の種類をご紹介します。この記事を読むことで福祉事業開設の準備が出来ます。

マニュアルや規定の種類

事業が始まる前には、できれば次のようなマニュアルを作成しておくほうがベターです。

虐待防止マニュアル

障害者虐待は特定の人や家庭で起こるものではなく,どの家庭・施設・事業所・職場でも起こりうる問題であり、日頃から障害者に関わっている障害者の養護者,障害者福祉施設従事者等及び障害者を雇用している事業主等をはじめ,地域社会で障害者と接する機会のある人及び関係機関の職員が,障害者虐待を身近な問題として捉えるとともに,未然防止の取組と,障害者虐待が起こってしまった後の対応の指針として作成するものです。

苦情相談マニュアル

利用者等が安心して生活できる環境を整え、迅速な改善を図るための対応手順及び留意事項を定めるものである。 従業者が提供したサービス及び相談援助等に対する不満、又はサービスを利用する側に何らかの不都合、不利益などが生じる事柄に対する訴え等を「苦情」と考えます。

感染症防止マニュアル(コロナウイルス対応を含む)

障害福祉サービス事業者等には、利用者の健康と安全を守るための支援が求められています。そのため利用者の安全管理の観点から感染対策は、きわめて重要であり、利用者の安全確保は施設の責務であることから、感染を未然に防止し、感染症が発生した場合、拡大しないよう可及的速やかに対応する体制を構築することが必要である。感染予防・再発防止対策及び集団感染事例発生時の適切な対応等施設における感染予防対策体制を確立し、適切かつ安全で、質の高い支援の提供を図ることが目的に作成します。

事故防止マニュアル

事業所はあらかじめ起こり得る事故を予想し、事故が起きないように、日頃から「備える」ことが重要であり、また万が一事故が発生した場合においても、利用者の生命や身体に重大な影響が生じないよう、被害を最小限に抑えるこが重要である。
このため事業所は事故が発生した場合だけでなく、事故が発生しそうになった場合(いわゆるヒヤリハット)について、その事実関係を把握し、その後の防止に努めることが大切である。また職員と利用者との関係性が十分に築けており、利用者の特徴に合わせた支援を行うことで事故やトラブル発生のリスクを減らすことを目的に作成します。

緊急時対応マニュアル

緊急時とは、サービス提供時に発生した利用者の病状の急変、生命の危険などが生じる場合をいう。 障害の特性に合わせて緊急に要する事故の発生に備えて、事前にその対応方法及び手順を周知徹底し、適切に 処するため作成します。

災害対応マニュアル

施設及び事業所の利用者は、地震等災害発生時に自力での身体の安全確保や避難が困難な障害を持っていたり、普段とは異なる状況下に置かれパニックを起こす等、多くのサポートを必要となります。
そのため、平時より施設の安全対策を実施し、いざという時に備えて施設及び事業所の環境を整備しておくために作成します。

身体拘束対応マニュアル

身体拘束は、利用者の自由を制限することであり、尊厳ある生活を阻むものです。障害者虐待の身体的虐待に当たります。利用者の尊厳と主体性を尊重し、拘束を安易に正当化することなく、職員一人ひとりが拘束による身体的・精神的弊害を理解し、拘束廃止に向けた意識をもち、緊急・やむを得ない場合を除き身体拘束をしないために作成します。

指定権者によって準備すべきものは若干違ってきますが、従業員の研修を行なう際にもこれらのマニュアルを使用できるので、早めに用意しておきましょう。なお、指定権者によっては、マニュアル類について、指定時や指定権者の現場確認の時期までに必要としているところがあります。

規程等(手順書など)の作成

規程についても作成しておくほうがベターです。必要な規程にはさまざまなものがあり、一緒に同意書を用意したほうがよい規程もあります。
特にグループホームでは、「金銭管理規程」などの作成は必須です。 防犯カメラを設置する場合には、「防犯カメラ運用規程」(同意書も)なども最低限必要になります。また、就労継続支援B型のサービスなど、工賃が発生する場合には「エ賃規程」を作成し、工賃の支払い基準を明確にする必要があります。「平均工賃月額」に応じた報酬体系を選択している場合は、「工賃向上計画」の作成が必須になりました(令和3年(2021年)度の報酬改定以前は、目標工賃達成指導員加算を取得している場合のみ必須でした)。
さらに、事業所で必要と考えられる規程類は、必ず文書化して従業員研修などで周知させるべきです。たとえば、以下にあげる規程などは、必要に応じて作成することで、 従業員によってサービスの質が変わらないよう均質化することに役立ちます。

・倫理行動規程
・職員行動規範
・服薬手順書
・業務手順書
・送迎手順書
・バイタルチェック表
・ボランティア対応マニュアル

まとめ

今回はさまざまなマニュアルや規定についてご紹介しました。福祉事業を適切に運営するためには必要になりますので、さまざまな雛形を参考に作成しましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました