【自動車登録:新規登録】~行政書士試験合格者が解説~

行政書士業務

今回の記事も行政書士のメイン業務である許認可についていくつかご紹介していきたいと思います。今回の記事を読んでいただくことで、行政書士を目指し受験されている方はもちろんのこと、行政書士の実務を学びたいと思っている方、開業準備をしている方、会社設立業務に興味がある方の知識が増えてもらえればと思います。
行政書士の行う許認可業務は多岐にわたり存在し、取り扱う書類の数も1万種類あると言われています。許認可業務の数が多いため、いくつか絞ってのご紹介となります。今回の記事も、許認可とは少しズレますが、行政書士が行う自動車関係の記事を書いていきたいと思います。今回の記事では自動車登録の新規登録についてご紹介します。

新規登録とは

現在ナンバープレートの付いていない状態 (未登録状態)の車両を登録することを新規登録といいます。新規登録は運輸支局または自動車検査登録事務所で手続きを行います。簡単に言うと車検を受けることです。
新規登録には工場生産後初めて登録する新車新規登録抹消後に再度新規登録をする中古新規で必要書類が異なります。新車新規の場合、国内の流通が多い車両は型式指定車となりますので、型式指定車の新車新規登録と中古新規登録についてご紹介します。

型式指定車とは

型式指定車とは、それぞれの自動車の完成時に製造工場で検査することで、運輸支局等への持ち込み検査を省略することが可能となっている自動車のことです。車両持ち込み検査が不要になるので、この型式指定車を販売する者である正規ディーラーは登録自動車のナンバープレートの封印を自社で行う申請 ができ、ナンバープレートの取り付けも自社でできます。封印と型式の申請を行うことで、車をまったく動かすことなく自動車の新規登録ができるようになります。

型式指定車の新規登録の必要書類

型式指定車は正規ディーラーが行うのですが、必要書類は下記のとおりです。

・完成検査終了証(発行後9ヵ月以内。電子データで送信するケースが多い)
・譲渡証明書
・新所有者の委任状(実印を押印)
・新所有者の印鑑証明書(発行後3ヵ月以内)
・新使用者の住民票、登記事項証明書や印鑑証明書等の住所証明 (発行後3ヵ月以内)
・自動車保管場所証明書
・新規登録申請書(運輸支局等で配布)
・手数料納付書(運輸支局等で配布)
・重量税納付書(運輸支局等で配布)
・税申告書(自動車税事務所で配布)
・希望番号予約済証(希望番号を付ける場合)または、ナンバープレート代金※2 自動車損害賠償責任保険(共済) 証明書(いわゆる「自賠責」、提示のみ)
・再資源化等預託金(リサイクル料金)の預託がされていること(証拠書類不要)

中古新規登録の必要書類

登録を抹消していた中古車を再び使用する場合にも、中古車新規登録手続きが必要です。中古新規登録の必要書類は下記のとおりとなります。

·登録識別情報等通知書
・譲渡証明書(登録識別情報等通知書の所有者から新所有者への譲渡の記録が分かるもの、実印の押印が必要だが、押印した譲渡人の印鑑証明書は不要)
・安全基準に関する書類(下記のいずれか)
1.自動車予備検査証(発行後9ヵ月以内)
2.保安基準適合証(発行後15日以内、乗用車と一部の貨物に限る)
3合格印のある自動車検査票(持ち込み検査で取得)
・新所有者の委任状(実印を押印)
・新所有者の印鑑証明書(発行後3ヵ月以内)
・新使用者の委任状(省略可)※1
・新使用者の住民票、登記事項証明書や印鑑証明書等の住所証明 (発行後3ヵ月以内)
・自動車保管場所証明書
・新規登録申請書 (運輸支局等で配布)
・手数料納付書(運輸支局等で配布)
・重量税納付書(運輸支局等で配布)
・税申告書(自動車税事務所で配布)
・希望番号予約済証 (希望番号を付ける場合)または、ナンバープレート代金
・自動車損害賠償責任保険(共済) 証明書 (いわゆる「自賠責」、提示のみ)

新規登録の税金

自動車の所有者は毎年自動車税を支払う必要があります。新規登録した場合は、 登録時に3月までの自動車税の種別割を月割で支払う必要があります。車の種類と排気量(最大積載量)によって税額が決まります。また、燃費基準によって減税されます。

自動車税環境性能割

自動車を取得した時に支払う税金です。自動車の通常の取引価格に燃費基準、車の用途に応じて0.5%~3%の税率を掛けた金額が税額となります。 燃費基準によっては免税になります。

自動車重量税

自動車の検査の時に支払う税額になります。年額に対して、車検の期間を掛けた金額となります。一般的な自家用乗用車の車検期間は3年間なので、新規登録時に3年分支払うこととなります。自動車重量税の年額は総重量と燃費基準、車両の種類で決まります。

まとめ

自動車を購入する際に必要となる新規登録についてご紹介しました。工場から出荷される自動車はディーラーが対応してくれますが、中古車は中古車の販売業者等が行うこととなります。手続きの違いを確認しておきましょう。

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