【SWOT分析とは】~行政書士試験合格者が解説~

行政書士業務

今回の記事も行政書士の補助金業務についての記事を書いていきます。コロナ時期には様々な補助金があり各種士業が新たな業務として取り入れました。最近では、補助金申請を代行することに規制がかかり始めましたが、補助金申請コンサルは未だに可能です。
今回の記事を読んでいただくことで、行政書士を目指し受験されている方はもちろんのこと、行政書士の実務を学びたいと思っている方、開業準備をしている方、経営をしているの知識が増えてもらえればと思います。
今回の記事は補助金を申請する際の事業計画書の書き方の際に少しご紹介したSWOY分析についてを紹介します。是非補助金業務につていの知識を増やしてもらえたらと思います。

SWOT分析とは

SWOT分析とは、自社の内部環境と外部環境を「強み」「弱み」「機会」「脅威」の4つの要素で分析し、企業の現状を把握し効果的な戦略を策定するためのフレームワークです。

機会

1つ目はOpportunity=機会。

Opportunity=機会では、

  • 自社にとってビジネスチャンスと考えられる環境の変化
  • 環境変化に対する競合他社の動き

といったものを分析します。

分析方法

分析方法の流れは、

  • 自社をとりまく環境について徹底的に情報収集
  • 収集した情報から、チャンスとなり得る芽を可能な限り多く抽出

SWOT分析では、意味がないと考えられるような小さな情報も漏らさず洗い出します。小さな情報が鍵となることもあるからです。

脅威

2つ目はThreat=脅威。

Threat=脅威では、

  • 保有している自社の強みを打ち消してしまうような危険性のある大きな環境変化
  • 自社の製品やサービスと競合する製品やサービスを扱う他社の動向

といったものを分析します。

分析の効果

いくら自社で設定した目標に向かって計画を立てて実行に移しても、その努力を無駄にしてしまうような市場環境を洗い出すのです。自社の脅威についてはあまり考えたくはないもの。

しかし、脅威という敵を知ることで、

  • 課題の発見
  • 新たなビジネスチャンスの創造

へ結び付けることができるのです。

自社の強み

内部環境を構成する要素の一つは、Strength=自社の強み。

  • 製品やサービスを利用してくれるユーザーが自社を選んだ理由
  • 自社の製品やサービスを売り込む際に活用しているセールストーク

などから考えるとイメージしやすいでしょう。自社の強みを考える際、控えめな目線になってしまうこともあります。しかし、ちょっとした要素でも、それを強化していくことが自社の大きな強みに発展することもあるので、さまざまな点から考えていきましょう。

強みの具体例

  • 技術力の高さ
  • 長年蓄積してきたノウハウ
  • 人脈
  • 特許
  • 多くの顧客数
  • 海外拠点や研究所などの施設

などが該当します。

自社の弱み

内部環境を構成するもう一つの要素は、Weakness=自社の弱み。

  • 自社が苦手としていること
  • やらなければならないのにできていないこと
  • 競合他社に備わっていて、自社にないもの
  • 目標を達成するために必要だが、現状では揃っていないもの
  • 想定している以上にコストがかかってしまっているもの
  • 新しい時代の動きについていくことができず時代遅れになっているもの

などが該当します。自社の苦手な部分を当事者として抽出することが難しい場合は、コンサルタントになった意識で企業の内部を客観的に考えてみましょう。

クロス分析

SWOT分析におけるクロス分析とは、機会・脅威・強み・弱みの4カテゴリーにそれぞれの要素を記入した後、クロスして分析する方法です。

クロスSWOT分析を行うことで、以下の4種類の戦略を導き出すことができます。

「強み×機会」の戦略例・ 業界トップクラスの専門家を活用し、AIを組み込んだ独自製品で市場に新風を吹き込む
・ 環境意識の高まりに応じて、サステナブルな素材を用いた製品の開発に注力する
「強み×脅威」の戦略例・ 競合企業の増加と価格競争の激化に対抗するため、独自の技術開発能力と強いブランドイメージを前面に出し、製品の独自性と価値を強調する
・ 世界的な経済不況と消費者支出の低下に備え、高い顧客満足度とリピート顧客を確保している強みを活かし、顧客ニーズに応じた価格設定やプロモーション戦略の見直しを行う
「弱み×機会」の戦略例・ AI技術を活用した製品開発を行うために、外部の専門研修やパートナーシップを通じて技術力を高める
・ 輸出入の規制緩和を活かした新興市場の開拓に備え、必要なスキルを持つ人材や生産資源の獲得に注力する
「弱み×脅威」の戦略例・ 価格競争が激化している市場での立ち位置を守るため、AI技術などの最新技術を積極的に導入する
・ 競合企業の増加と技術進化の脅威に対応するため、必要なスキルを持つ人材の獲得と現従業員のスキルアップに注力する
「SATORI」の記事参照

クロスSWOT分析を実施する過程でさまざまな方向性の戦略が示されることになりますが、戦略のパターンは複数あることが望ましく、複数の候補が出揃ったところで最適な戦略に絞り込み、実行に移していくと良いでしょう。

まとめ

今回は企業の戦略を分析するための手法としてSWOT分析をご紹介しました。是非一度試してみてはどうでしょうか。

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