私の福祉業務をしている中で生活困窮の方を支援をすることがあります。そんな生活困窮に至るまでの生活状況や生活歴を聴取し、今後生活困窮から脱出し自立していく支援を行っていくのですが、すぐに自立していく方とそうでない方がいます。すぐに自立する方であれば、半年もかからずに自立した生活を送れるのですが、長期間生活困窮状態が続く方がいます。長期間続く方の中には5年、10年、もっと長い期間続く方もいます。また、一度臨時的な収入等で困窮状態から脱出しても、すぐに戻って来る方もいます。そんな方を支援していく中で、個人的に感じる共通点を5選ご紹介しようと思います。今回ご紹介する内容で自分も当てはまっているからと気にする必要はありませんし、個人の見解ですので決して正解ではないのであしからず。
生活困窮に至るのはなぜ??
生活困窮状態になる理由は様々あると思います。事故にあったり、病気になったりして働けなくなったり、高齢になって年金暮らしになり家族からの支援も求められない、家族の介護で働けない、事業が失敗して借金を背負ってしまったなど様々です。
どうようもない状態で、誰の責任でもないように感じませんか??でも事故や病気になった時には社会保障制度による年金や手当など国には生活困窮で最後のセーフティネットまで成らないように様々な制度があります。年金についても、資産運用していた高齢者は貯金が余っている状態。また親族が支援したいと仕送りをしている方もいる。事業が失敗しても保険に入っており、債務整理してすぐに働く方もいる。生活困窮になる方にはそういった制度や支援を受けれない状態にまでなってしまう要因があります。今回はそんな生活困窮までなってしまう特徴を5つご紹介します。
金銭管理や健康管理が出来ていない
生活困窮状態になるのは金銭管理や健康管理が出来ていない方が多いです。
金銭管理をしっかりしておけば毎月の収支を合わせ、毎月貯蓄が出来るはずです。貯蓄がいずれ資産となり、資産はお金を生むでしょう。新型コロナウイルス感染の拡大や物価高騰により、さまざまな臨時給付金が国から支給されています。生活困窮者の多くの方は臨時給付金が入ったらすぐに費消してしまう傾向にあるようです。実例であったのは、給付金が入ってすぐに大型のテレビが置かれていたり、一般家庭でも見ないような効果な空気清浄機や掃除機が突如と置かれていたりします。苦しい生活を続けていると急に金銭が増えると溜まっていた欲求が抑えられないのかもしれません。計画的にお金を使うことで支出を収入に代えていけるはずです。
また、健康管理も重要です。健康が崩れると病気になり、医療費がかかります。医療費は3割負担と言えど、出費が増えることになります。また就労のパフォーマンスも低下してしまいます。お金を節約するために、ファーストフードで済ます生活を続けると健康を害し、就労が難しくなると言った負のサイクルに成りかねないため注意が必要です。
他者責で物事を考えている
生活困窮状態の方は他者責にしてしまう傾向が多いようです。会社が悪い、友人が悪い、社会の仕組みが悪いといった感じで、誰かのせいにしてしまうと自分への評価が出来なくなり、動けなくなってきてしまいます。前職がうまく行かず、転職したとしても何かトラブルが起きた時に会社の環境のせいにしてしまうと、自分の落ち度に目が向かず同じ失敗をする可能性が上がります。
他者責だとどうようもないことで終わってしまいますが、自己責任の考え方をすることで自分でコントロールが出来るようになります。コントロールが出来るとトラブルを解決し易いですよね。自己責任にしてしまうことはとても気力がいることですが、立ち止まって自分を見つめ直すことで新たな道が見つかるかもしれません。
楽に逃げようとする
人生は選択の連続です。高校受験で何処の学校に行くのか、何処に就職するのか、就職後どんな日常生活をするのか。苦難を選ぶことはとても辛いことです。しかし、社会にとって中卒と大卒では給料が違う。大卒でも出身校によって就職先の優先が違うのが事実です。社会人になってからもどんな仕事を行い、どんなことをしてきたかが転職にも影響します。選択肢が広がる判断をしましょう。
一刻の楽に身を任せると、次第に選択肢が狭まります。勉強することが辛いから遊んでいると進路が狭まる。職場で役職をつける言われ責任が増え勤務時間が増えるから辛いと平社員のままを選ぶと転職先が狭まったり、給料が上がらず資産運用がしにくくなる。
今が良いとお金を貯蓄せずにいると高齢になりお金がなく年金では生活できないといったことが起こります。長期間の人生を考えた選択肢を選ぶことで好転していくはずです。
感情に振り回される
楽に逃げると近いかもしれませんが、感情で物事を判断してしまうと失敗しやすい傾向にあります。金銭管理で言うと、感情のコントロールが出来ない方は収入が入ればすぐに使ってしまう。それが一時的な物欲を満たすためだけのものだとしてもです。
また、仕事で辛い事があればすぐに辞めてしまう。辞め方は喧嘩やトラブルだけでなく、何も言わずに急に来なくなることも感情に振り回されている状態です。
一時的な感情を制御できずに理論的な思考で判断で来ていない状態です。感情が強く出るあまりに楽しそうだからという判断で物事を選んでしまうと後で後悔することも多nいなっています。一旦落ち着いた状態を作り、その物事は本当に必要なのだろうか・自分にとってメリットやデメリットはどうなのだろうかと情報を集め冷静な状態で見つめ直すようにしてみると改善していきます。
社会的倫理観が低い
これは障害特性の方もいるかもしれません。また、生活歴に影響を受けているのかもしれません。社会的倫理観というのは「社会の望ましい状態を保つため、慣習として守るべきとされている行動規範や秩序に対する考え方。」です。
例えば、提出期限が決まっている書類や支払期限を守ることは当然ですが、期限を守れない方がいます。また、就労では遅刻を繰り返してしまう、電話を折り返ししない、共有の物品を返却しないなど程度はあれど、繰り返し起こすことでトラブルが起きます。
倫理観が低いと人間性を疑われたり、人間関係が崩れかねないため注意が必要です。社会的倫理観を身に付けるには常に人の意見を聞き、人の行動を見る必要があり、自分でも気づいていないことが多いため直すには時間がかかる部分であると思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回ご紹介した内容は個人の見解であり、当てはまっていたからといって生活困窮状態になるものではありません。しかし、今回ご紹介した内容を意識しながら生活することで、人生を好転させるヒントになるかもしれません。
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