【堺市 グループホーム 設定しておくべき入居者のルール4選】~行政書士試験合格者が解説~

福祉業務

今回の記事から現在業務で行っている福祉関係の知識と、行政書士としての知識を組み合わせ、福祉についての知識を記事にしていきたいと思います。福祉業務を専門としている行政書士は数がまだ少ないと聞いています。理由としては、福祉知識の難しさが挙げられています。
私は過去、病院相談員時に障害者グループホームの管理業務も一部行っていた経験があります。その経験の中で、グループホームを開設し入居者の受け入れを始めていくとグループホームは生活の場ですのでさまざまなトラブルが起きます。そのため集団生活を維持していく為のルールが必要になります。今回は、どのようなルールを作っていくのかについて記事を書きたいと思います。

グループホームがどういった施設なのか興味がある方、今後グループホーム事業を行っていきたいと考えている方に参考にしてもらえたらと思います。

入居者のルールの必要性

すべての障害者施設についてルールが存在します。特に障害者グループホームは共同生活の場ですから、利用者が好き勝手に行動する場合、集団生活を維持することはできません。これはつまり、障害者が規則正しい生活を送れないことを意味しています。そのため、どのグループホームにも規則があるのです。

それでは、具体的にどのような規則があるのでしょうか。このとき重要な「ルールに関する内容」は以下になります。

  • 一日のスケジュールや門限などの時間
  • 異性問題:同性の訪問や恋愛
  • 刃物の使用
  • たばこ・お酒

それぞれについて確認していきます。

①一日のスケジュールや門限などの時間

どの障害者グループホームでも食事の時間が決められており、門限が存在します。障害者施設によって多少、時間は異なりますが、例えば以下のようになります。

7:00:朝食
12:00:昼食
18:00:夕食
22:00:消灯(門限)

その他、お風呂や洗濯物の順番もルールが必要でしょう。障害者グループホームでは浴槽やトイレが共同利用となります。このとき、お風呂の順番が事前に決められていることが多いです。お風呂が終わると洗濯をして、洗濯物を干さなければいけません。障害者グループホームには複数の人が住んでいるため、洗濯物を洗濯機の中に放置するのではなく、洗ったのであれば素早く洗濯物を回収して干す必要があります。

門限

門限についてもルールを決めましょう。時間内に帰ってこないとトラブルに巻き込まれていたり、他の人と共同生活を始め勝手退所している場合もありえます。帰宅時間は事前に教えてもらうようにすることで、たとえデートであろうとも、外出先や相手の名前・電話番号 を管理者が確認し、いつでも連絡が取れる状態を確保する方がいいかもしれません。
しかし、あまり制限し過ぎると権利侵害という話にもなってくるため、個人 の意思の尊重と、適切な支援や運営とのバランスを踏まえて考えるとよでしょう。

②同施設内での恋愛

障害者グループホームを利用するにあたり、異性の問題が起こることが多々あります。ほとんどの場合、障害者グループホームは男性専用または女性専用となっています。女性利用者によっては、男性が苦手な方がいます。男性利用者についても、同じ施設内に女性がいるのは適切ではありません。
また同じ施設で生活するため、男女混合だと性の問題も起こります。グループホームでは若い利用者も多いため、同じ施設内で恋愛があるとスタッフにとって面倒な問題ばかり発生します。例えば、スタッフに内緒で体を重ね合わせるのは普通です。そのため、同じグループホームの利用者同士での恋愛は通常、禁止されていることが多くあります。

③刃物

利用者によっては自炊を目標とする方もいるため、刃物を扱う場面があります。しかし、中には自害・他害行為の恐れがあり、刃物を適切に 扱えない状態にある方もいます。そのため、個人と全体双方の事情や、 スタッフの目が行き届くか否かなどを踏まえて判断する必要があると考えます。
例えば、刃物の扱いとしては、スタッフが料理で使うタイミング以外は事務室で管理するようにしている場所もあります。トラブルを未然に防ぐ意味で実施している対策となります。

④ お酒・たばこ

健康への悪影響からたばこは禁止としている障害者グループホームもあります。もちろん、たばこは吸わないに越したことはありません。しかし、何十年 も習慣として吸ってきた方がいきなりやめるのは現実的に難しく、精神的にも影響を与えかねません。医師と相談しながら個々のケース に対応していくといいでしょう。
また、お酒やたばこ、食に関しては周囲の目も大きく関係します。例えば、食事制限がある方にとって、お菓子を自由に食べられる方の行動はストレスがたまるでしょう。禁酒や禁煙も同様です。個人の過ごしやすさを尊重しつつも、共同生活をするうえでの配慮やルールも考えていくことが大切です。

まとめ

今回はグループホームの利用者を受け入れるに当たってのルールについてご紹介しました。この他にも金銭のやり取り禁止など利用者によって様々なルールが必要になるため、生活の場としての権利擁護と必要なルールのバランスが重要になってきます。施設職員・利用者と相談の上ルールを検討しましょう。

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