利用者が安定的に通所してくれれば就労継続支援B型の収益は上がりますが、欠席が多かったり登録だけでは収益に繋がりません。
しかし、障害の特性においては欠席をとることで心身のバランスをとることが重要になる利用者もいます。そのため、継続的な通所に繋げるためにも体調を確認し、場合によっては欠席を促したり通所回数や時間を調整する必要が出てきます。
利用者が欠席したり、欠席が長く続いた場合には訪問し状況を確認する必要が出てきます。その際に加算という形で、障害福祉サービスの算定が出来ますので、ご紹介します。
この記事を読んで分かること
・欠席対応加算の算定方法
・訪問支援特別加算の算定方法
・それぞれの加算算定した場合の報酬額


欠席時対応加算

欠席時対応加算は、障害福祉サービスで利用者が突然の病気や予期せぬ事情でサービスの利用ができなくなった場合、事業所がその状況に迅速かつ適切に対応した際の評価を目的とした報酬です。
急病等により利用を中止した日の前々日、前日又は当日に中止の連絡があった場合
- 利用予定日の2日前~当日までに欠席の連絡を受けること
- 「急病等」とは、利用者や家族の急病や、悪天候などで本人は通所の意思があるものの出席できなかった理由があてはまる
利用者又はその家族との連絡調整その他の相談支援を行う
欠席連絡の記録としては以下の内容を残すこと(指定権者により異なる場合があります)
- 連絡を受けた日
- 連絡を受けた職員
- 連絡者名・利用者名
- 欠席日
- 欠席理由・利用者の様子
- 次回通所予定日
- 行った支援内容※
- 対応方法(電話やメールなど)
- 行った支援内容については、急病で病院を受診した場合には通院後に連絡をとり、体調を尋ねたりその後のサービス利用継続の可否を聞く。また、就労支援施設で行っている仕事内容が負担であるのかなどを聞き取りし、利用者の状況を確認し相談支援や連絡調整を行う。
記録時の注意点
- 欠席の連絡のタイミング:欠席時対応加算は、利用日の前々日、前日、当日(営業日換算)までに欠席の連絡があった場合にのみ算定可能です。利用日の3営業日以上前や利用日の翌日以降の欠席連絡は、算定の対象外となります。
- 対応方法:直接面会や訪問をする必要はありません。電話での対応でも算定が可能です。
- 相談援助の内容:相談援助では、お子さまの状況を確認し、サービスの利用を促進するなどの支援を行うことが重要です。欠席の際もしっかりとサポートをして、普段の支援に繋げられるようにすることが大切です。
- 上記の点を確認し、記録する際に適切な内容を記載することで、欠席時対応加算の要件を満たすことができます。
③1月に4回まで算定可能
月に5回以上の欠席の時、事業所独自でキャンセル料などを徴収してはいけません。
欠席時対応加算の単位数
94単位×該当する利用者の数×該当日数
例:5月において、利用予定日の前日に欠席の連絡が計4回あり、その際、電話で相談援助を行い対応等についてしっかりと記録した。
つまり、最大一人の利用者にたいして、94×1×4=376点、3,760円の売上が確保されます。
訪問支援特別加算

継続して利用している利用者さんが、連続をして5日間、その事業所を利用しなかった時に、支援員が居宅を訪問して、相談援助を行った場合に、月に2回まで 加算を算定することができます。
訪問支援特別加算を算定するためには、いくつかの条件を満たす必要があります。具体的には、以下の条件が必要です。
利用者が連続して5日以上事業所を利用していないこと
利用者が事業所を利用し始めてから、おおむね3か月以上経過している利用者が連続して5日以上通所できていない
個別支援計画に訪問支援の内容を明記する
個別支援計画に訪問支援の内容や支援内容に見合った所要時間を記載し、同意を得ておきましょう。
・短期目標・・・連続5日間事業所を休んだ場合,訪問支援します。
・具体的支援内容・・・連続5日間事業所を休んだ場合,自宅を訪問支援し相談・援助をします。
訪問支援は月2回までしか算定できないこと
加算の算定は、1ヶ月につき2回が限度になります。
訪問支援特別加算の単位数
- 所要時間が 1時間未満の場合・・・ 187単位/回
- 所要時間が 1時間以上の場合・・・ 280単位/回
例:5月において、3カ月以上通所していた利用者が5日以上連続したため、個別支援計画に従って本人宅へ訪問を実施した。1時間未満の訪問を5月中に2回実施。
同じ条件で、1時間以上だった場合は
訪問支援特別加算を算定する際に最も重要なことは、訪問支援が事前に計画されていること、そして訪問支援が実施された際には支援内容の記録をしっかり残すことです。訪問支援の記録には以下の情報が必要です:
- 訪問者の氏名
- 訪問日時
- 支援内容
- 訪問時間

まとめ
利用者が欠席したり、欠席が長く続いた場合には訪問し状況を確認する場合に障害福祉サービスの算定が出来る「欠席時対応加算」と「訪問支援特別加算」についてご紹介しました。
障害の特性においては欠席をとることで心身のバランスをとることが重要になる利用者もいます。そのため、継続的な通所に繋げるためにも体調を確認し、場合によっては欠席を促したり通所回数や時間を調整する必要が出てきます。
それぞれの加算には算定要件がありますので、しっかりと確認と準備を行い支援しましょう。
コメント