就労継続支援B型の事業所として安定した運営を行うために、一番重要になってくるのが利用者の集客方法です。
利用者が安定して通所してくれることが出来れば、事業所の収益も安定します。
また、利用者が安定した数がいると、作業も分担でき職員が利用者の出来なかった作業を行うことも少なくなるでしょう。
そのためには、利用者の体験利用を積極的に受け入れるなどして利用者を増やしていく集客していく必要があります。
今回は就労継続支援B型の安定した事業運営に繋がる集客を含めた体験利用の重要性と体験利用支援加算についてご紹介します。
この記事を読んで分かること
・体験利用の重要性と集客
・体験利用支援加算の概要
・体験利用加算の活用方法


体験利用の重要性

就労継続支援B型の利用するためには、
といった流れとなります。見学してもらい体験利用で上手く利用者の期待に答えれれば契約に繋がる可能性が上がります。
体験利用するメリット
就労継続支援B型の利用前に、事前に事業所の雰囲気を知ってもらうことや他の利用者との関係性を知っておくことは重要です。そこで就労継続支援B型の作業を体験利用してもらいます。3日や1週間など、数日ほど短期でのお試し利用してもらいましょう。こうした体験利用により、他の利用者や職員との様子、作業内容や事業所のルールを理解したうえで通所してもらいやすくなります。
体験利用支援加算とは

「指定障害者支援施設」である就労移行・継続支援事業所の利用者が、地域移行支援を通じて他の障害福祉サービスを体験利用した際に、その体験利用に関する支援への加算を15日以内に限って算定できます。
障害福祉サービスの体験利用支援加算は、体験利用を受け入れた事業所でなく、体験利用する利用者が利用中の事業所が算定可能な加算です。つまり、共同生活援助の利用者が就労継続支援B型を利用した場合、共同生活援助で算定が可能ということです。
体験利用に関する支援への加算なので、単に利用者が体験利用をしただけではなく、以下1~3のいずれかの支援が必要です。
- 体験利用の日に昼の時間帯で別途訓練などを実施
- 体験利用に関する相談援助を実施
- 体験利用先の事業所との事前調整や連絡、情報共有、体験利用を踏まえた今後の方針の協議
なお原則として体験利用中の支援に対する加算ですが、③の連絡調整を体験利用日より前に行った場合は体験利用の初日に算定できます。
2023(令和5)年度までは、事業所が地域生活支援拠点であれば50単位が追加で算定できました。しかし2024(令和6)年度の報酬改定により、地域生活支援拠点等であり、かつ、市町村や関係機関との連携担当者を配置していなければ50単位が加算されなくなりました。
具体的な運用方法
支援内容の記録
体験利用支援加算を算定するためには、利用者が他のサービスを体験利用した際の支援内容や連絡調整の状況を詳細に記録することが求められます。これにより、適切な支援が行われたことを証明し、加算の算定根拠とします。
他事業所との連携
利用者が他のサービスを体験利用する際には、体験先の事業所や指定地域移行支援事業者との連携が重要です。事前の情報共有や連絡調整を行い、利用者が安心して体験利用できる環境を整えることが求められます。
利用者への説明と同意
体験利用を行う際には、利用者に対して体験利用の目的や内容、支援体制について十分に説明し、同意を得ることが必要です。これにより、利用者が安心して新たなサービスを体験できるようになります。
体験利用加算の活用法

障害福祉サービスの体験利用支援加算は、自事業所の利用者が他の障害福祉サービスを体験利用した場合に算定される加算です。自事業所への体験利用者に対しては適用されません。そのため、B型はこの加算は算定できません。
しかし、集客の面から考えれば積極的に体験利用を受け入れ、尚且つ体験利用加算の取得条件を満たしていれば、他事業所から利用者の体験利用を求められる可能性が上がります。
他事業所としては、体験利用を利用者がしてもらうことで体験利用加算の収益が上がることになるため、紹介しやすくなるといったメリットがあるためです。もちろん利用者の自己決定が優先されることは言うまでもありませんが、体験利用加算の活用を行うことで集客に繋がるといえるでしょう。
まとめ
就労継続支援B型の事業所として安定した運営を行うために、一番重要になってくるのが利用者の集客方法の一環として、体験利用を積極的に受け入れる必要があります。
利用者が安定して通所してくれることが出来れば、事業所の収益も安定します。そのためには、利用者の体験利用を積極的に受け入れるなどして利用者を増やしていく集客していく必要があります。
体験利用加算を直接就労継続支援B型が算定できるわけではありませんが、体験利用を積極的に依頼を受けるきっかけになる可能性があるため、活用していきましょう。
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