【令和8年臨時改定】就労継続支援B型はどう変わる?3つの重要ポイントと対策

こんにちは。「くまくま相談事務所」です。
元地方公務員(障害福祉担当)としての視点と、精神保健福祉士としての現場感覚を活かし、皆様の事業運営に役立つ「行政のリアルな目線」をお届けしています。
今回は、「令和8年度障害福祉サービス等報酬改定(臨時応急的な見直し)」の中から、特に事業所数も多く影響が大きい就労継続支援B型の変更点について、経営者様・管理者様向けに分かりやすく解説します。
本来、報酬改定は3年に1度(次回は令和9年度)のはずですが、令和6年度改定の影響で就労継続支援B型の費用が想定以上に膨らんでしまったため、急遽「令和8年度の臨時応急的な見直し」が行われることになりました。
「ただでさえ前回の改定への対応で大変だったのに、またルールが変わるの?」と頭を抱えている経営者様も多いはずです。今回は、この臨時改定で就労継続支援B型がどう変わるのか、事業所の首を絞めないために押さえておくべき3つのポイントを解説します。
✅ この記事を読んでわかること
- 【対策】就労移行支援体制加算の新しい「人数制限」ルール
- 【就労B型の落とし穴】基本報酬(平均工賃)の基準はどう厳しくなるのか
- 【新規開業の罠】6月以降の新規事業所に適用される「基本報酬の引き下げ」
1. 基本報酬(平均工賃)の算定基準が厳格化!下限が3,000円アップ

令和6年の改定で平均工賃の算出ロジックが変更された結果、就労継続支援B型の費用が想定よりも増加しました。これにブレーキをかけるため、今回の改定では痛手となる調整が入ります。
就労継続支援B型サービス費(Ⅰ)~(Ⅲ)の基本報酬において、平均工賃の区分(一)~(六)の下限が「3,000円」引き上げられます。
今までと同じ工賃実績では、基本報酬の区分が下がってしまう(=売上が減る)事業所が続出する可能性があります。ただし、激変緩和措置として以下のルールも設けられています。
- 令和6年度の改定で区分が上がっていない事業所は対象外となります。
- 今回の引き上げで報酬単価が減少してしまう事業所向けに、減少幅を緩和する新たな区分(A)~(F)が設けられます。

2. 新規開業に大打撃!「臨時応急的な報酬単価の特例(1.6%減算)」

個人的に、これから開業を目指す方にとって最も恐ろしいのがこのルールです。
収支差率が高く事業所が急増しているサービス類型に対し、新規事業所に限り、令和9年度の次期報酬改定までの間、基本報酬が一定程度引き下げられる特例が適用されます。就労継続支援B型も、残念ながらこの引き下げのターゲットにされてしまいました。
- 対象となる事業所: 令和8年6月1日以降に新規指定された事業所。
- 引き下げ率: 所定単位数 × 0.984 (約1.6%のカット)。
これからB型の立ち上げを検討されている方は、事業計画の収益シミュレーションを「0.984掛け」で厳しめに引き直す必要があります。(※ただし、事業所が少なくサービスの供給が追いついていない地域については対象外となり、現行報酬が算定可能です)
3. 「就労移行支援体制加算」の制限強化

一般就労への移行を評価する「就労移行支援体制加算」ですが、一部で本来の趣旨とは異なる使われ方(A型事業所と一般企業の間で離転職を繰り返し、その都度加算を取得するなど)が見受けられました。
こうした不適切な受給を防ぐため、以下の厳しい制限が追加されます。
- 加算を算定できる年間の就職者数は、「その事業所の定員数まで」が上限となります。
- 過去3年間で算定実績のある利用者は、原則として算定不可となります(※市町村長が適当と認めた場合を除く)。
「どんどん就職させて加算を取ろう」という計画を立てていた場合、定員数のキャップに引っかかり、想定していた売上が立たなくなるリスクがあります。
よくある質問(Q&A)

まとめ:度重なるルール変更から事業所を守るために

今回の「臨時改定」は、就労継続支援B型の経営において、工賃アップのプレッシャーと、新規参入へのハードルを同時に突きつける厳しい内容となっています。




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