【就労継続支援B型】売上アップのつもりが大減算!?「土曜日開所」に潜む罠と人員配置の注意点

こんにちは。 「くまくま相談事務所」です。
就労継続支援B型事業所の経営が軌道に乗ってくると、「もっと事業所の収益(基本報酬)を上げたい」「利用者さんにもっと工賃を稼がせてあげたい」という理由から、営業日を週5日から週6日(土曜日開所)へ拡大することを検討される事業主様が多くいらっしゃいます。
指定基準上、土曜日を開所すること自体は事業所の自由であり、全く問題ありません。 しかし、安易に「来月から土曜日も開けよう!」と見切り発車してしまうと、運営指導において「人員基準不足」とみなされる可能性があります。
土曜日開所を安全に行うために、絶対に知っておくべき3つの注意点を解説します。
✅ この記事を読んでわかること
- 【人員配置】 平日フルタイム勤務の「常勤職員」をそのまま土曜日のシフトに入れると、人員基準不足になってしまう
- 【利用日数】 月の利用上限である「マイナス8日ルール」を超えて通所してもらうために必須となる「特例申請」の仕組み
- 【運営規定の記載】 土曜日開所を始める前に必ず行わなければならない「3つの手続き(運営規程の変更等)」と「10日ルール」
「常勤職員」は土曜日に配置できない?(人員配置の落とし穴)

土曜日開所において、最も多く発生する事故が「人員欠如減算」です。 その最大の原因は、「常勤職員(サビ管や常勤の職業指導員など)」の労働時間にあります。
シフト超過による人員
常勤職員は「1日8時間×週5日=週40時間」の勤務が基本です(労働基準法上の法定労働時間)。 月曜日〜金曜日までフルで働いている常勤職員を、そのまま土曜日の直接支援スタッフとしてシフトに入れてしまうとどうなるでしょうか?
行政の「常勤換算」のルール上、1人の職員が週の常勤時間(40時間)を超えて勤務した分は、人員配置の頭数としてカウントされません。つまり、土曜日にその職員が出勤していても、書類上は「スタッフが不在(人員欠如)」とみなされてしまうのです。
土曜日を開所する場合は、常勤職員に代わって支援に入れる「非常勤職員(パート等)」を確保するか、常勤職員の休みを平日(例えば水曜と日曜休み)にずらすといった、厳密なシフト管理が不可欠です。
利用日数の上限「マイナス8日ルール」の超過

事業所が土曜日を開所し、月に25日営業することになったとします。では、利用者は月に25日通所して、その分の報酬を事業所は算定できるでしょうか? 答えは「原則として不可」です。
就労継続支援B型を含む日中活動系サービスには、利用者の過労を防ぐため「各月の日数から8日を引いた日数(例:30日の月なら22日)までしか利用できない」という上限ルールが存在します。 土曜日に通所することで月24日などの利用になる場合、事前に市町村へ「利用日数の特例」の申請(届出)を行わなければなりません。
運営規程の変更と「10日以内」の届出義務

土曜日の開所は、事業所の勝手な都合で明日から始められるものではありません。 開所日や営業時間の変更は、事業所の根幹ルールである「運営規程」の変更にあたります。
開所前に踏むべき3つの手順
- 運営規程と重要事項説明書の変更: 営業日を「月曜日〜土曜日」等に修正する。
- 利用者への説明と同意: 変更した重要事項説明書に基づき、利用者全員に説明し、改めて同意(署名)を得る。
- 行政への変更届出: 変更日から「10日以内」に、管轄の自治体へ変更届(および体制等状況一覧表、勤務形態一覧表など)を提出する。
この「10日以内の届出」を忘れると、指定基準違反として指導の対象となります。シフト調整の兼ね合いもあるため、月初の「1日」からの変更としてスケジュールを組むのが最も安全です。
よくある質問(Q&A)

まとめ:土曜日開所は「事前シミュレーション」がすべて

就労継続支援B型における土曜日開所は、利用者さんに働く場を増やし、事業所の収益を向上させる素晴らしい経営判断です。 しかし、その裏には「人員欠如」「特例申請漏れ」「届出忘れ」という、運営指導で指摘される注意点があります。




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