【令和9年度報酬改定予想】第56回障害福祉サービス等報酬改定検討チーム:「重度化対応」と今すべき準備

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2026年6月、厚生労働省において「第56回障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」が開催され、令和9年度(2027年度)の次期報酬改定に向けた事業者団体等への本格的なヒアリングがスタートしました。

「まだ先の話では?」と思われるかもしれませんが、国がどの方向を向いているかを今から掴んでおかなければ、法改正が実施された瞬間に基本報酬が下がり、一気に赤字転落するリスクがあります。

今回は、元・地方公務員(障害福祉担当)としての行政目線と、元・精神科ソーシャルワーカー(PSW)としての現場目線から、次期改定の「重要論点」と「今すぐ事業所がすべき防衛策」を分かりやすく解説します。

✅ この記事を読んでわかること

  • 【国の最新動向と狙い】 令和9年度(2027年度)報酬改定に向けた議論から見えてくる、国が求める「支援の質」と「重度化対応」への転換
  • 【サービス別の影響予測】 生活介護、就労継続支援B型、グループホームに今後訪れる可能性がある「評価基準(加算・基本報酬)」
  • 【今すぐすべき経営対策】 法改正による減算リスクを防ぎ、安定経営を続けるために事業所が今日から着手すべき「加算の総点検」と「現場の準備」

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目次

1. 令和9年度報酬改定で国が求める「3つの重要論点」

今回の検討チームの議論を紐解くと、国は障害福祉予算の膨張に歯止めをかけつつ、より「メリハリのある評価」へ舵を切ろうとしています。

① 制度の持続可能性

福祉サービス費の増加に伴い、特にサビ管や支援員の「支援の質」や「具体的な成果」が厳しく問われるようになります。単純に定員を埋めるだけでなく、利用者をどう支援したかが報酬に影響を与える可能性があります。

② 人材確保とさらなる処遇改善

福祉業界は深刻な人手不足を受け、事業者連盟からは基本報酬の引き上げや処遇改善が強く要望されています。

③ 地域生活支援(重度者受け入れ)の強化

医療的ケア児者、強度行動障害、精神障害を持つ重度障害者の受け入れ体制をどれだけ整えられるかが、今後の事業所経営の命運を分けます。

2. 【サービス別】激変する影響予測

ご自身の事業所にどのような影響が出るか、今のうちから予測を立てておきましょう。

【生活介護】重度障害者支援の評価がさらに手厚く

生活介護では、重度障害者支援加算や人員配置体制加算、看護職員の評価の見直しが議論されています。

【就労継続支援B型】工賃偏重から「スコア方式」への転換か?

現在、B型事業所は平均工賃に応じた報酬体系が主流ですが、「重度障害者支援を評価するスコア方式」への変更が提言されています。

【共同生活援助(グループホーム)】精神障害・行動障害への対応力が鍵

地域移行をさらに進めるため、グループホームの役割は高まっています。今後は医療的ケアや強度行動障害、精神障害者の受け入れが重要とされています。

参考:https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001711314.pdf

3. 法改正の波にのまれないために「今すぐ準備すべき3つのこと」

令和9年度の改定に向け、経営者が今日から動くべきアクションプランです。

1. 現在の「加算の取得状況」を総点検する

今の基本報酬だけでなく、重度障害者支援加算や人員体制に関する加算を取り入れて、支援の質を強化しましょう。

2. 「重度者受け入れ」のソフト面を整備する

「うちは重度の方は見られない」と断り続けると、将来的に基本報酬を下げられた際に補填ができなくなります。スタッフに強度行動障害養成研修を受講させる、看護師との連携体制を作るなど、今から受け入れの「土台」を作ってください。

3. 「運営指導(実地指導)」対策をカンペキにする

ルール違反による返還金のリスクをゼロにすることが最大の防衛策です。日々の支援記録、サービス管理責任者の書類(個別支援計画)に不備がないか、行政のチェック目線で今一度見直しましょう。

よくある質問(Q&A)

令和9年度(2027年度)の報酬改定の内容は、いつ頃に最終決定するのですか?

閣議決定や具体的な算定基準(省令・告示)が示されるのは、通常、改定直前の「2027年1月~3月頃」になります。

就労Bの「スコア方式への見直し」が導入された場合、現在の工賃向上の取り組みは無駄になってしまいますか? 

決して無駄にはなりません。 提言されている内容は「重度者への手厚い支援」と「工賃向上の成果」の双方をバランスよく評価する仕組み(スコアの多角化)を目指すものです。就労B型の工賃改善についても、今後重点的施策に変わりありません。

まとめ:経営の舵取りは「情報戦」です

令和9年度の報酬改定の方向性は、明確に「重度化対応」と「支援の質への評価」です。

国が求める基準が変わるということは、事業所のシフトの組み方、受け入れるべき利用者のターゲット、取得すべき加算のすべてを見直す必要があるということです。

「制度が変わってから慌てたくない」「自施設が次期改定で損をしないための具体的なシミュレーションをしてほしい」という経営者様は、ぜひ「くまがい行政書士事務所」へご相談ください。

元・地方公務員の経験と、現場を知る精神保健福祉士の伴走目線で、5年先、10年先も地域で選ばれ続ける事業所経営をバックアップいたします。

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行政書士 熊谷辰裕
この記事を書いた人

障害福祉専門の行政書士
【資格】
・精神保健福祉士
・行政書士
【略歴】
・大阪府貝塚市
・精神科病院PSWの経験と元地方公務員の経験を活かし、障がい福祉専門の行政書士として、令和8年5月より行政書士事務所登録し開業。
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