生活介護の開業時に申請するべき加算とは?行政書士が解説

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生活介護を開業するとき、指定申請とあわせて確認しておきたいのが「どの加算を算定するか」です。

生活介護では、利用者の障害支援区分、職員配置、看護職員の人数、送迎の有無などによって算定できる加算が変わります。

指定基準を満たすことだけを考えて職員を採用すると、開業後に、「この配置なら加算を取得できた」「看護師を配置しているのに加算届を出していなかった」ということも考えられます。

この記事では、生活介護を新規開業するときに特に確認しておきたい加算を5つに絞って解説します。

この記事を読んでわかること

  • 生活介護の開業時に確認したい加算
  • 職員を手厚く配置する場合の加算
  • 看護師を配置する場合の加算
  • 重度障害者を受け入れる場合の加算
  • 送迎を行う場合の加算
  • 加算申請でよくある注意点

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目次

開業時に確認したい5つの加算

生活介護を開業する場合、まず確認しておきたいのは次の5つです。

  • 福祉・介護職員等処遇改善加算
  • 人員配置体制加算
  • 常勤看護職員等配置加算
  • 重度障害者支援加算
  • 送迎加算

すべての事業所がすべての加算を取得する必要はありません。

特に生活介護では、利用予定者の障害支援区分や必要な介護・医療的ケアを確認してから、人員配置と加算を考えることが重要です。

1.福祉・介護職員等処遇改善加算

まず確認したいのが、福祉・介護職員等処遇改善加算です。

職員の賃金改善や職場環境改善などに取り組む事業所を評価する加算で、所定の要件を満たしたうえで届出を行います。令和8年度も制度改定が行われているため、最新の区分や要件を確認する必要があります。

開業後に検討するのではなく、給与体系や賃金規程を作成する段階から、

  • 基本給
  • 手当
  • 昇給
  • 研修
  • キャリアパス

などと合わせて検討しておくことがポイントです。

2.人員配置体制加算

生活介護で特に重要なのが、人員配置体制加算です。

指定基準より手厚く生活支援員等を配置し、利用者の障害支援区分など一定の要件を満たした場合に算定できます。

現在は複数の区分があり、定員20人以下の場合でも区分によって加算単位が大きく異なります。また、一部の区分では区分5・6等の利用者割合も要件となります。

そのため、「20人定員だから職員は最低何人必要か」だけではなく、「どの人員配置体制加算を目指すのか」まで考えて勤務表を作ることが重要です。

ただし、職員を増やせば人件費も増えます。加算による収入と追加人件費を比較して判断しましょう。

3.常勤看護職員等配置加算

医療的ケアが必要な利用者を受け入れる予定であれば、常勤看護職員等配置加算を確認します。

生活介護では、看護職員を常勤換算で1人以上配置し、所定の要件を満たして届出を行った場合に、利用定員や看護職員の配置人数に応じて加算されます。例えば利用定員11人以上20人以下では、基礎となる加算単位は28単位です。

開業前には、

  • 看護師または准看護師の勤務時間
  • 常勤換算数
  • 利用予定者の医療的ケア
  • 生活支援員との役割分担

などを確認しておきましょう。

4.重度障害者支援加算

強度行動障害や重度の障害がある利用者を受け入れる予定であれば、重度障害者支援加算も検討します。

現在の生活介護では、重度障害者支援加算(Ⅰ)から(Ⅲ)が設けられています。

例えば、強度行動障害に関係する区分では、対象となる利用者の障害支援区分だけではなく、

  • 行動関連項目
  • 所定の研修を修了した職員
  • 支援体制
  • 支援計画

などの要件を満たす必要があります。

そのため、「区分6の利用者がいるから加算を取れる」と単純に判断することはできません。入職予定者の研修修了状況と利用予定者の状態を、開業前に確認しましょう。

5.送迎加算

生活介護では、利用者の自宅と事業所との間で送迎を行うケースが多いため、送迎加算も確認しておきたい加算です。

送迎加算(Ⅰ)21単位

送迎加算(Ⅱ)10単位

があり、所定の送迎人数や実施回数などの要件を満たして届出を行った場合に、片道ごとに算定します。

また生活介護では、区分5・6またはこれに準ずる利用者が一定割合以上いる場合、さらに評価される仕組みがあります。

開業前には、加算だけでなく、

  • 送迎範囲
  • 使用車両
  • 運転担当者
  • 添乗職員
  • 送迎ルート
  • 車両保険
  • 事故時の対応

まで決めておきましょう。

加算は職員採用前に確認する

生活介護では、

  • どのような利用者を受け入れるか
  • 必要な支援内容を確認する
  • 基準上必要な職員数を計算する
  • 取得したい加算を確認する
  • 看護師や生活支援員等を採用する
  • 勤務形態一覧表を作成する
  • 指定申請・加算届を行う

という順番で考えると分かりやすくなります。

特に、人員配置体制加算と常勤看護職員等配置加算は、職員を採用した後では調整が難しくなる場合があります。

よくある質問

生活介護を開業するとき、どの加算から確認すればいいですか?

まず、福祉・介護職員等処遇改善加算、人員配置体制加算、送迎加算を確認するとよいでしょう。

医療的ケアが必要な方を受け入れる場合は常勤看護職員等配置加算、強度行動障害等のある方を受け入れる場合は重度障害者支援加算も確認します。

加算は開業後からでも申請できますか?

要件を満たし、必要な届出を行えば、開業後から算定できる加算もあります。

ただし、届出前の期間に自由にさかのぼって算定できるわけではありません。

まとめ

生活介護の開業時に特に確認したい加算は、

  • 福祉・介護職員等処遇改善加算
  • 人員配置体制加算
  • 常勤看護職員等配置加算
  • 重度障害者支援加算
  • 送迎加算

です。

生活介護では、利用予定者の障害支援区分や医療的ケアの必要性によって、必要な職員配置や取得できる加算が大きく変わります。

そのため、「人員基準を満たしてから加算を考える」のではなく、「利用者像・人員配置・加算・人件費」をセットで考えることが重要です。

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行政書士 熊谷辰裕
この記事を書いた人

障害福祉専門の行政書士
【資格】
・精神保健福祉士
・行政書士
【略歴】
・大阪府貝塚市
・精神科病院PSWの経験と元地方公務員の経験を活かし、障がい福祉専門の行政書士として、令和8年5月より行政書士事務所登録し開業。
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