就労継続支援B型で「工賃」を上げるには?活用できる制度・補助金・経営戦略

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就労継続支援B型事業所の運営において、「どうすれば利用者の工賃を上げられるか」は、多くの経営者・管理者が頭を悩ませるテーマです。工賃向上は利用者の自立支援に繋がるだけでなく、事業所の「目標工賃達成加算」の算定や、地域での評判にも大きく関わります。

本記事では、専門家である行政書士の視点から、「制度(加算)」「投資(補助金)」「販路(戦略)」の3つの軸で、工賃向上のための具体策を徹底解説します。

📝 この記事を読んでわかること

  • 2024年度報酬改定に対応した、工賃向上に関連する「加算」の仕組み
  • 手出し費用を抑えて設備投資やIT化を進めるための補助金・助成金の選び方
  • 行政のルールを逆手に取った、官民連携による販路拡大の具体策
  • せっかく上げた工賃を無駄にしないための、経営上の注意点とリスク管理
目次

1. 【加算】報酬改定を味方につける

2024年度の報酬改定では、工賃実績に応じた評価がより細分化されました。まずは「取れる加算」を確実に取ることが、経営基盤を固める第一歩です。

① 目標工賃達成加算

内容: 前年度の平均工賃の伸び率や達成度に応じて評価されます。前年度の実績工賃が、都道府県が定める目標工賃を超えた場合などに算定されます。

ポイント: 2024年度の報酬改定により、工賃実績に応じた報酬体系が強化されており、高い工賃を維持することが事業所経営の安定にも直結します。

② 目標工賃達成指導員配置加算

都道府県が作成する「工賃向上計画」に基づき、自らも工賃向上計画を策定していることが前提です。

  • 内容: 工賃向上のための指導員を基準の人員配置以上に配置した場合に算定されます。
  • ポイント: 専任の指導員を置くことで、作業効率の改善や新規受注の開拓に集中できる体制を作れます。

実務のコツ: 「ただ人を増やす」のではなく、「営業経験者」や「商品開発経験者」をこの枠で雇用することで、人件費を公費で賄いつつ、収益性を高める「攻めの人事」が可能になります。

2.【投資の武器】持ち出しゼロで設備を整える補助金・助成金

工賃が上がらない最大の理由は「生産性の低さ(手作業の限界)」です。ここを突破するために、返済不要の資金を活用しましょう。

活用すべき補助金・助成金比較表

制度名主な用途補助率・上限特徴
業務改善助成金高性能な調理器具、裁縫機、PC等の導入最大600万円賃上げとセットで設備投資を支援。工賃アップと相性抜群。
小規模事業者持続化補助金HP制作、チラシ、看板、店舗改装上限50万〜200万円福祉以外の「一般の商圏」で戦うための武器を揃えられます。
IT導入補助金ネットショップ(ECサイト)構築、在庫管理最大350万円(枠による)全国に販路を広げ、24時間売れる仕組みを作ります。
自治体独自の振興補助金新商品開発、展示会出展、専門家派遣自治体による大阪府や各市町村が出す「障害者就労施設等支援」を要チェック。

3. 【官民連携】行政を味方につける販路拡大

B型事業所には、一般企業にはない「強力な営業ルート」があります。

障害者優先調達推進法の活用

国や地方公共団体は、障害者就労施設から優先的に物品やサービスを購入する義務があります。

  • 狙い目: 役所内での販売会だけでなく、「清掃」「除草」「DM送付」「ノベルティ作成」など、行政が外部委託している業務を直接受注できないか交渉しましょう。
  • 交渉のコツ: 「福祉だから買ってください」ではなく、「行政のコスト削減(または地元貢献)」の文脈で提案することが、交渉の見せ所です。

「ふるさと納税」の返礼品登録

  • 戦略: 泉州地域の特産品とコラボした商品(例:地元の野菜を使った加工品、泉州タオルの刺繍など)を開発し、返礼品として登録します。
  • メリット: 全国から注文が入るだけでなく、送料や手数料を自治体が負担してくれるケースが多く、事業所の利益率を大幅に高められます。

4. 工賃を上げるための「3つのアクション」

制度を活用するだけでなく、以下の視点を持つことが成功の鍵です。

  1. 「福祉」から「ビジネス」への意識切り替え: 良いものを作るだけでなく「売れるもの」を作る視点が必要です。
  2. 専門家の力を借りる: 商品デザインやマーケティングは、外部のデザイナーや中小企業診断士、行政書士などの専門家と連携することをお勧めします。
  3. 共同受注窓口の活用: 自所だけでは受けきれない大きな仕事も、地域の共同受注窓口を経由することで受注できる場合があります。

5. 経営者が陥る「工賃向上の罠」とは?

工賃を上げようとして、逆に経営を圧迫してしまうケースがあります。以下の点に注意してください。

  • 「材料費」の計算漏れ: 売上ばかり見て、材料費や光熱費を引いたら赤字だった…というパターンです。適切な原価計算が必要です。
  • 「内職」頼みの限界: 単価の低い内職は、数をこなしても職員の疲弊に繋がります。「自社製品」や「請負(サービス業)」へのシフトを検討しましょう。
  • 「記録」の不備による返還: せっかく加算を取っても、実地指導で「記録が足りない」と指摘されれば返還です。工賃向上とコンプライアンスはセットで考えるべきです。

よくある質問(Q&A)

工賃向上に関するよくある質問をまとめました。

工賃向上計画は、自分たちで作成しても加算の対象になりますか?

はい、可能です。ただし、都道府県の指針に沿った内容であることや、適切な目標設定、さらには「実施記録」が実地指導(運営指導)で厳しくチェックされます。元行政担当者の視点から言えば、計画と実務が乖離していると指摘対象になりやすいため、不安な場合は専門家のリーガルチェックを受けることをお勧めします。

補助金の申請は、福祉事業所だと審査で不利になることはありますか?

全くありません。むしろ、地域課題の解決や障害者就労の支援という側面は、採択においてポジティブに評価されるケースも多いです。ただし、一般企業向けの補助金(持続化補助金など)は「ビジネス視点での事業計画書」が求められるため、福祉用語をビジネス用語に翻訳して申請するのがコツです。

急激に工賃を上げると、事業所の経営(収支比率)が悪化しませんか?

非常に重要な視点です。工賃はあくまで「作業収益」から支払うのが原則であり、給付費(報酬)を直接工賃に充てることはできません。そのため、まずは「加算」で事業所の運営体力をつけ、補助金で「生産効率」を上げ、利益率の高い仕事を確保するという順番が、経営を圧迫しない王道ルートです。

まとめ:工賃向上は「仕組み」で作れる

工賃向上は一朝一夕には達成できませんが、活用できる制度や補助金は意外と多く存在します。 「うちのような小さな事業所では無理」と諦めず、まずは活用できる加算のチェックと、数年先を見据えた設備投資のための補助金リサーチから始めてみてはいかがでしょうか。

制度の解釈や、補助金申請に伴う書類整備などでお困りの際は、障害福祉専門の行政書士などへお気軽にご相談ください。

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くまくまさん
この記事を書いた人

大阪の福祉系地方公務員が障害福祉に関連する知識を収集し、情報提供するブロガー
【資格】
・福祉系の資格あり
・行政書士試験合格
【略歴】
・大阪在住
・福祉専門の行政書士として開業準備中!!
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