【ネタ切れ解消】虐待防止委員会で「話すことがない」を解決!そのまま使える議題例12選

こんにちは。 大阪で、障害福祉サービス専門の行政書士事務所開業に向けて準備中の「くまくま相談事務所」です。
令和4年度から義務化された「虐待防止委員会」。 多くの事業所様から「最初はやる気があったけど、だんだん話すネタがなくなった」「毎回『特になし』で終わってしまう」という相談を受けます。
しかし、注意してください。 虐待防止措置が適切に実施されていない場合、「虐待防止措置未実施減算」の対象となり、基本報酬が減額される可能性があります。 「委員会は開催しているが、中身がない(検討していない)」状態は、実地指導で「形骸化している」とみなされ、指導や減算の対象になりかねません。
今回は、マンネリ化した委員会を活性化させ、実地指導でも評価される「そのまま使える議題(テーマ)12選」をご紹介します。
✅ この記事を読んでわかること
- 【解決】 毎回の委員会で「沈黙」がなくなる具体的なトークテーマ
- 【リスク】 「特になし」の議事録が招く「未実施減算」の恐怖
虐待防止委員会の議題

「虐待」という言葉を聞くと、どうしても「暴力」や「暴言」といった明らかな事件をイメージしてしまいませんか? そうすると、「ウチの事業所は平和だし、みんな優しいから話すことなんてないよ」となってしまうのは当然です。
しかし、委員会で話し合うべきは、そういった「黒(事件)」の話ではありません。 虐待の一歩手前にある「グレーゾーン(不適切なケア)」についてです。
- 「忙しくて、つい言葉がきつくなっていないか?」
- 「利用者のドアをノックせずに開けていないか?」
こうした「日常の些細なこと」こそが、虐待の芽です。 ここからは、虐待防止の観点を4つのカテゴリーに分け、明日からそのまま議題として使える具体的なテーマを紹介します。
【カテゴリA】言葉遣い・接遇の見直し(心理的虐待の予防)
一番話しやすく、かつ一番改善効果が高いテーマです。 これらは、虐待が蔓延する「風土」を作らないためにも重要な視点です。
① 「タメ口・あだ名」の再確認
- 利用者さんを「ちゃん付け」や「あだ名」で呼んでいませんか?
- 親しみを込めたつもりのタメ口が、高圧的になっていませんか?
② 「スピーチロック(言葉の拘束)」のチェック
- 「ちょっと待って」「座ってて」「ダメ!」と反射的に言っていませんか?
- なぜその言葉が出たのか、背景(人手不足など)を含めて話し合い、記録に残します。
③ 「子ども扱い」していませんか?
- (特に高齢の利用者に対し)幼児語を使っていませんか?
- 本人がいないところで「あの人は〇〇だから」と決めつける発言をしていませんか?
【カテゴリB】身体的ケア・プライバシー(身体的・性的虐待の予防)
現場の慣れが出やすい部分です。定期的な振り返りが必須です。
④ 身体介助の「力加減」
- 誘導する時、腕を「掴んで」いませんか?(「支える」のが正解)
- 急いでいる時、車椅子を急発進させていませんか?
⑤ 着替え・排泄時の「プライバシー」
- カーテンやドアを少し開けたままケアしていませんか?
- 同性の介助が原則守られていますか?(やむを得ない場合のルール確認)
⑥ 居室やトイレへの「ノック」
- 「どうせ返事がないから」と、ノックせずに入室していませんか?
- これは「住居侵入」と同じ感覚を持つべきテーマです。
【カテゴリC】組織・環境・ストレス(組織的虐待の予防)
虐待は個人の資質だけでなく、環境要因で発生します。 第三者委員も交えて、客観的な視点で話し合うことが推奨されます。
⑦ 職員の「ストレス・疲労度」チェック
- 「最近イライラしている職員はいないか?」を相互に確認します。
- 特定の職員に夜勤や重度者の対応が偏っていませんか?
⑧ ヒヤリハット報告書の「裏側」を読む
- ヒヤリハットの中に、職員の不注意だけでなく「感情的な対応」が隠れていませんか?
- 「なぜ起きたか」を掘り下げることで、不適切ケアの芽が見つかります。
⑨ マニュアル・指針の「読み合わせ」
- ネタがない時の鉄板です。「虐待防止マニュアル」の1ページをみんなで音読し、感想を言い合うだけで立派な研修・委員会になります。
【カテゴリD】権利擁護・経済面(経済的虐待・放置の予防)
⑩ 「金銭管理」のダブルチェック
- 通帳や財布の管理記録に抜けはありませんか?
- 「本人のため」と言って、本人が希望する買い物を制限していませんか?
⑪ スマホ・SNSの取り扱い
- 個人のスマホで利用者の写真を撮っていませんか?
- SNSに許可なく写真をアップしていませんか?(肖像権の侵害)
⑫ 意思決定支援の確認
- 「今日のランチ」「休日の過ごし方」、事業所が決めていませんか?
- 「自分で選んでもらう機会」を提供できているか話し合います。
よくある質問(Q&A)

まとめ:ネタは「日常」に転がっている

「毎月開催なんて面倒だ」「形式だけ整えればいい」 そう思ってしまう気持ちもわかります。しかし、元公務員の立場から断言します。
虐待防止委員会は、単なる法令順守のための義務ではありません。万が一のトラブルが起きた時に、事業所と職員を守るための「保険」です。
もし将来、利用者さんから「虐待された」という訴えがあった時、過去の議事録に「日頃から言葉遣いや身体拘束について真剣に議論していた記録」が残っていれば、それは「事業所として虐待を許さない体制を作っていた」という強力な証拠になります。
逆に、毎月「特になし」の記録しか残っていなければ、「虐待に関心がなかった(黙認していた)」と判断され不利になります。
- ネタ切れは「特になし」の言い訳にならない(減算リスク直結)
- 小さな「ヒヤリ」や「接遇」こそが最高の議題になる
- 議論の記録は、未来の自分たちを守る盾になる
今回ご紹介した12個のテーマは、どれも10分〜15分あれば話し合えるものばかりです。 「立派な会議」をする必要はありません。「小さな気づき」を記録に残すことから始めてみてください。




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