感染対策委員会とBCP(業務継続計画)はセットでやるべき?

こんにちは。 大阪で、障害福祉サービス専門の行政書士事務所開業に向けて準備中の「くまくま相談事務所」です。
令和6年度の報酬改定で、BCP(業務継続計画)の策定・研修・訓練が完全義務化されました。未実施だと**「業務継続計画未実施減算」**の対象となります。
多くの事業所が陥っているのが、 「感染対策委員会」と「BCP(感染症対策)」を別々に考えてしまうことです。
- 第1週: 感染対策委員会(手洗いチェック、消毒液の確認)
- 第3週: BCP委員会(もしクラスターが起きたらどうするか)
これ、実は中身はほとんど同じなんです。 なぜなら、BCP(業務継続計画)には「自然災害編」と「感染症編」があり、後者はまさに「感染対策委員会」で話し合うべき内容そのものだからです。
✅ この記事を読んでわかること
- 【時短】 「感染対策委員会」と「BCP研修」を一本化するメリット
- 【訓練】 1回の訓練で「2つの実績」を作るシミュレーション訓練法
- 【記録】 実地指導でつっこまれない「統合型議事録」の書き方
委員会の名称を「統合」してしまう

まず、会議体を一つにまとめてしまいましょう。 厚生労働省も「委員会をまとめて開催すること」を禁止していません。むしろ、効率的な運営を推奨しています。
【変更前】
感染対策委員会(月1回)
BCP策定委員会(年1回以上)
【変更後】
「感染対策・BCP推進委員会」(月1回〜数ヶ月に1回)
議事録の構成案(これ1枚でOK!)
議題:冬期の感染症対策およびBCP発動シミュレーション
- 【感染対策パート】(15分) ・インフルエンザ予防接種の状況確認 ・吐物処理セットの期限確認 ・手洗いチェッカーによる実施状況報告
- 【BCPパート】(15分) ・職員が3割欠勤した場合の「優先業務」の確認(BCP P.20参照) ・緊急連絡網の更新確認 ・備蓄品(防護服)の在庫チェック
このように、前半で「予防」、後半で「発生時の事業継続」を話し合えば、自然な流れで両方の要件を満たせます。
机上訓練(シミュレーション)を行う

最も負担が大きいのが「訓練(シミュレーション)」です。 「防護服を着る練習(感染対策)」と「職員配置の調整(BCP)」を別日にやる必要はありません。
訓練シナリオ例:
「月曜日の朝、利用者Aさんが嘔吐し、職員Bさんも発熱で欠勤連絡が入った(ノロウイルス疑い)」
このシナリオを元に、全員で以下の動きを確認します。
- 【感染対策の動き】
- 「誰が」処理をする?(処理班と避難誘導班に分かれる)
- 「どこで」隔離する?(静養室の使用)
- 換気や消毒の手順は?
- 【BCPの動き】
- 職員Bさんが休むことで、シフトの穴埋めはどうする?
- 送迎ルートに変更は必要か?
- 相談支援専門員や家族への連絡(第一報)は誰が、いつする?
これを話し合い、記録に残すだけで、 「感染症の発生時シミュレーション訓練」と 「BCP(感染症編)の発動訓練」 の両方が完了します。
実地指導対策:議事録には「両方の単語」を入れる

注意点としては「議事録のタイトルや本文に、必ず両方の言葉を入れること」です。
もしタイトルが「感染対策委員会 議事録」だけだと、実地指導の担当者がBCPの項目をチェックする際に、 「あれ?BCPの訓練記録がないですね?」 と見落としてしまう可能性があります。
必ず、 「第〇回 感染対策委員会 および BCP(感染症)訓練記録」 というタイトルにし、 「本日の訓練は、BCPに基づき、職員欠勤時の体制確保についても検証した」 という一文を添えてください。 これだけで、行政側のチェック漏れを防ぎ、「よく連携できている」という高評価に繋がります。
よくある質問(Q&A)

まとめ:統合することで「実効性」も高まる

「感染を防ぐこと(感染対策)」と「感染が起きても事業を続けること(BCP)」は、車の両輪です。 バラバラに行うよりも、セットで考えた方が、 「防護服はあるけど、着られる職員が休んだらどうする?」といったリアルな課題が見えてきます。
- 委員会名は「統合」する。
- 訓練は「シナリオ」を作って一気通貫で行う。
- 議事録には「両方の名称」を明記する。
この3ステップで、事務負担を減らしつつ、より強い事業所を作ってください。




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