児童指導員等加配加算で報酬アップ|算定要件のハードルと運用上の注意点を詳しく解説

  • URLをコピーしました!

放課後等デイサービスでの支援の質をあげるための方法として職員の数を増やす事業所もあると思います。

放課後等デイサービスで職員の配置を人員配置基準以上にすることで報酬に加算することができます。今回は職員の配置を基準以上にした際に算定できる「児童指導員等加配加算」についてご紹介します。

スクロールできます
障害児(重症心身障害児を除く。)に対し指定放課後等デイサービスを行う場合単位数
障害児に行う場合定員10人以下〜21人以上常勤専従・経験5年以上187〜75単位/日
常勤専従・経験5年未満152〜59単位/日
常勤換算・経験5年以上123〜49単位/日
常勤換算・経験5年未満107〜43単位/日
その他の従業員を配置90〜36単位/日
スクロールできます
重症心身障害児に対し指定放課後等デイサービスを行う場合単位数
重症心身障害児に行う場合定員5人〜11人以上常勤専従・経験5年以上374〜125単位/日
常勤専従・経験5年未満305〜98単位/日
常勤換算・経験5年以上247〜82単位/日
常勤換算・経験5年未満214〜71単位/日
その他の従業員を配置180〜60単位/日

この児童指導員等加配加算は支援の質をあげるため、職員の配置を増やすことで算定でき、専門職のような資格要件は比較的低いため算定要件を確認してみましょう。

この記事を読んでわかること

・児童指導員等加配加算の算定要件について知れる
・児童指導員等加配加算の報酬が分かる
・児童指導員等加配加算のポイント・注意点が分かる

あわせて読みたい
【令和7年度 放課後等デイサービス加算一覧】 「放課後等デイサービス」は、主に6歳から18歳(就学年齢)の障がいのある児童に対して、学校の放課後や夏休みなどの長期休暇のときに訓練や社会との交流促進等を提供する...
目次

児童指導員等加配加算とは

児童指導員等加配加算とは、「常時見守りが必要な障害児への支援」や「その家族等へ関わり方に関する助言を行うなどの支援」の強化を図るために、基準人員に加え、児童指導員等またはその他の従業者を1以上配置(常勤・非常勤等)している場合に算定できます。

主な算定要件

  • 基準人員に加え、児童指導員等またはその他の従事者を1以上配置(常勤専従または常勤換算)する
  • 経験年数は、児童福祉事業(児童福祉法に規定された各種事業〔※〕のほか、幼稚園、特別支援学校、特別支援学級、通級による指導での教育を含む)に従事した経験年数とする。なお、経験年数は資格取得やその職種で配置される以前の経験も含むことができる
  • 常勤換算の場合、児童指導員等とその他の従業者、経験年数5年以上の者と5年未満の者を組み合わせて配置する場合、低い区分の単位を算定する
  • 加配される児童指導員等やその他の従事者は、サービス提供時間帯を通じて事業所で直接支援にあたることを基本とする

放課後等デイサービスにおける児童指導員等加配加算の単位数

障害児(重症心身障害児を除く。)に対し指定放課後等デイサービスを行う場合

スクロールできます
児童指導員等加配加算.イ単位数
障害児に行う場合定員10人以下常勤専従・経験5年以上187単位/日
常勤専従・経験5年未満152単位/日
常勤換算・経験5年以上123単位/日
常勤換算・経験5年未満107単位/日
その他の従業員を配置90単位/日
定員11人以上20人以下常勤専従・経験5年以上125単位/日
常勤専従・経験5年未満101単位/日
常勤換算・経験5年以上82単位/日
常勤換算・経験5年未満71単位/日
その他の従業員を配置60単位/日
定員21人以上常勤専従・経験5年以上75単位/日
常勤専従・経験5年未満59単位/日
常勤換算・経験5年以上49単位/日
常勤換算・経験5年未満43単位/日
その他の従業員を配置36単位/日

重症心身障害児に対し指定放課後等デイサービスを行う場合

スクロールできます
児童指導員等加配加算.ロ単位数
重症心身障害児に行う場合定員5人常勤専従・経験5年以上374単位/日
常勤専従・経験5年未満305単位/日
常勤換算・経験5年以上247単位/日
常勤換算・経験5年未満214単位/日
その他の従業員を配置180単位/日
定員6人常勤専従・経験5年以上312単位/日
常勤専従・経験5年未満253単位/日
常勤換算・経験5年以上206単位/日
常勤換算・経験5年未満178単位/日
その他の従業員を配置150単位/日
定員7人常勤専従・経験5年以上267単位/日
常勤専従・経験5年未満216単位/日
常勤換算・経験5年以上176単位/日
常勤換算・経験5年未満153単位/日
その他の従業員を配置129単位/日
定員8人常勤専従・経験5年以上234単位/日
常勤専従・経験5年未満188単位/日
常勤換算・経験5年以上154単位/日
常勤換算・経験5年未満134単位/日
その他の従業員を配置113単位/日
定員9人常勤専従・経験5年以上208単位/日
常勤専従・経験5年未満167単位/日
常勤換算・経験5年以上137単位/日
常勤換算・経験5年未満119単位/日
その他の従業員を配置100単位/日
定員10人常勤専従・経験5年以上187単位/日
常勤専従・経験5年未満149単位/日
常勤換算・経験5年未満123単位/日
常勤換算・経験5年未満107単位/日
その他の従業員を配置90単位/日
定員11人以上常勤専従・経験5年以上125単位/日
常勤専従・経験5年未満98単位/日
常勤換算・経験5年以上82単位/日
常勤換算・経験5年未満71単位/日
その他の従業員を配置60単位/日

「児童指導員等」とは

「児童指導員等」とは以下のいずれかの要件を満たす従業者を指します。

  • 児童指導員
  • 保育士
  • 理学療法士
  • 作業療法士
  • 言語聴覚士
  • 手話通訳士
  • 手話通訳者
  • 特別支援学校免許取得者
  • 心理担当職員(公認心理師、その他大学(短期大学を除く)若しくは大学院において、心理学科等を修了して卒業した者であって、個人及び集団心理療法の技術を有するもの又はこれと同等以上の能力を有すると認められる者に限る)
  • 視覚障害児支援担当職員(国立障害者リハビリテーションセンターの学院に置かれる視覚障害学科の教科を履修した者若しくはこれに準ずる視覚障害者の生活訓練を専門とする技術者の養成を行う研修を修了した者)
  • 強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)修了者

常勤専従・常勤換算とは?

加配加算を考える際に常勤や非常勤、専従や兼務と言った単語が出てきます。違いを理解し、職員のシフト調整を行いましょう。

常勤と非常勤について

事業所の職員は、勤務時間数によって「常勤」と「非常勤」の形態に分かれます。

「常勤」とは、事業所での勤務時間が、事業所において定められている常勤の従業者が勤務すべき時間数(1週間に勤務すべき時間数が40時間を下回る場合は40時間を基本とする)に達していることを指します。
「非常勤」とは、上記の常勤の従業者が勤務すべき時間数に達していないことをいいます。

専従と兼務

「専従」とは、原則として当該事業所での勤務時間帯において、その職種以外の職務に従事しないことをいい、常勤の従業者がこれに該当すると「常勤専従」になります。
「兼務」とは、勤務時間において複数の職務に同時に従事することです。

児童指導員等加配加算の注意点

児童指導員等加配加算の算定時の注意点を確認しておきましょう。

管理者と児童指導員を兼務している場合は「専従」を満たさない

本加算は、管理者や児童発達支援管理責任者等(児発管)を含めた基準人員を配置したうえで、児童指導員等またはその他の従業者を1以上加配した場合に算定されるものです。そのため、管理者と児童指導員を兼務している場合は「専従」を満たしません。

常勤の加配職員が欠勤や有給休暇の場合も配置要件を満たす

加配職員を常勤により配置する場合に、その職員が病気で欠勤する場合や有給休暇を取得する場合でも配置要件を満たします。ただし、欠勤等が1か月以上続く場合には、配置要件を満たさなくなります。

児童指導員等加配加算と専門的支援体制・実施加算のどちらを選ぶ?

「児童指導員等加配加算」「専門的支援体制加算・実施加算」の両制度とも、多くの事業所が取得を狙うであろう加算です。ただ、資格要件や経験要件などがとても入り組んでおり、難しいためこの記事で整理しておきましょう。

専門的支援体制加算とは
理学療法士等による支援が必要な障害児の支援強化を図るため、基準人員に加え理学療法士等を1名以上配置し支援を行った場合に算定

あわせて読みたい
【専門的支援体制加算・専門的支援実施加算について徹底解説 放課後等デイサービス】 令和6年度障害福祉サービス等報酬改定において、専門的支援加算と特別支援加算が統合され、専門的支援実施加算と専門的支援体制加算が創設されました。 専門的支援体制...

両加算の主な比較表

スクロールできます
項目児童指導員等加配加算専門的支援体制・実施加算
主な目的人員を増やして支援を厚くする専門職による質の高い支援を行う
対象職員児童指導員、保育士、その他理学療法士等、経験5年以上の保育士等
必要書類通常の支援記録など専門的支援実施計画書(別途作成)
算定単位例 (定員10人以下)187〜107単位/日 (経験・雇用形態による)体制:123単位/日 + 実施:150単位/回
ハードル比較的低い(配置のみ)高い(計画作成、30分以上の実施)

「とにかく現場の人数を増やして、安全に手厚い支援をしたい」なら、児童指導員等加配加算が確実です。一方、専門職の強みを活かし、特定の領域(運動や言語など)で訓練に近い支援を提供し、他所と差別化したい」なら、専門的支援体制・実施加算を算定する方法があります。

児童指導員等加配加算と専門的支援体制・実施加算の算定判断フロー図

児童指導員等加配加算と専門的支援体制・実施加算のどちらを優先すべきか、以下のステップで確認してみましょう。

STEP
専門職(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、心理担当、視覚障害児支援担当)または「5年以上の経験がある保育士・児童指導員」がいますか?

NO → 児童指導員等加配加算」を検討。

STEP
その専門職を「常勤換算で1.0以上」配置できますか?

NO →「専門的支援実施加算」のみ、または「児童指導員等加配加算」を検討。
YES → 「専門的支援体制加算」が算定可能です。さらに次のステップへ。

STEP
個別支援計画とは別に「専門的支援実施計画」を作成し、30分以上の個別・集中的な支援を提供できますか?

NO → 「専門的支援体制加算」のみの算定、または「児童指導員等加配加算」との比較検討。

YES → 専門的支援体制加算」+「専門的支援実施加算」のフルセット算定が可能です。

よくある質問

児童指導員等加配加算についてよくある質問をまとめました。

児童福祉事業の経験年数について、幼稚園や認定こども園の経験は入るのか。また、今回特別支援学校免許取得者が「児童指導員等」に追加されたが、学校の経験は入りますか?

児童指導員等加配加算における「児童福祉事業に従事した経験」については、児童福祉法に規定された各種事業(※)での経験に加え、幼稚園(特別支援学校に限らない)、特別支援学校、特別支援学級又は通級での指導における教育の経験を含みます。

児童福祉事業の経験年数について、年数としてカウントするための配置要件や日数要件はありますか?

雇用形態や1日あたりの勤務時間数は問わないが、1年あたり180日以上の勤務があることを想定している。また、本加算においては、資格取得やその職種で配置される以前の経験も含むことができる。

あわせて読みたい
【放課後等デイサービス 開設方法を分かりやすく解説】 最近増えつつある放課後等デイサービスは児童福祉法に基づいたサービスになります。放課後等デイサービスの開業を考えている読者様は、「放課後等デイサービスを開業す...

参考:こども家庭庁「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定について」

まとめ

放課後等デイサービスで職員の配置を人員配置基準以上にすることで「児童指導員等加配加算」を算定することができます。

この児童指導員等加配加算は支援の質をあげるため、職員の配置を増やすことで算定でき、専門職のような資格要件ではなく実務経験によるものなので比較的算定要件を満たしやすいと思われます。

放課後等デイサービスでの支援の質をあげるための方法として、「児童指導員等加配加算」の算定要件を整えてみてはいかがでしょうか。

くまくまさん
この記事を書いた人

大阪の福祉系地方公務員が障害福祉に関連する知識を収集し、情報提供するブロガー
【資格】
・福祉系の資格あり
・行政書士試験合格
【略歴】
・大阪在住
・福祉専門の行政書士として開業準備中!!
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次