【完全解説】障害者グループホームで併給できるサービス一覧!ヘルパーや日中活動の組み合わせを徹底解説

グループホームと他サービスの組み合わせで悩んでいませんか?
障害者グループホーム(共同生活援助)は、地域で暮らす障害のある方の「生活の拠点」です。しかし、グループホームのサービスだけですべての生活を支えられるわけではありません。
「日中はどこに通えばいいの?」 「休日の余暇支援は頼める?」 「ホームの職員が手薄な時間にヘルパーは呼べる?」
事業者様やご家族から、このような質問をよくいただきます。 結論から言うと、障害者グループホームは他の障害福祉サービスと「併用(併給)」することが可能ですが、サービスによって「原則OK」なものと「条件付き」なものがあり、ルールは複雑です。
この記事では、障害者グループホーム入居者が活用できるサービスを**「OK/NG早見表」で整理し、特に判断が難しい「居宅介護(ヘルパー)」などの特例利用**についても詳しく解説します。
この記事を読んで分かること
・生活場面に応じた支援の導入方法が選べる
・障害者グループホームで必要な支援を知ることができる
ひと目でわかる!障害者グループホームとの併用OK/NGリスト
まずは障害者グループホームとの障害福祉サービスの併用リストを見てみましょう。
| サービスの種類 | 併用 (併給) | 解説・注意点 |
| 就労継続支援(A型・B型) | ⭕ OK | 日中の活動先として問題なく併用可能です。 |
| 就労移行支援 | ⭕ OK | 日中の活動先として併用可能です。 |
| 生活介護 | ⭕ OK | 障害支援区分が高い方などが日中に利用可能です。 |
| 訪問看護 | ⭕ OK | 医療的ケアが必要な場合など、医師の指示書があれば利用可能です。 |
| 自立訓練(機能・生活訓練) | ⭕ OK | 日中の活動先として併用可能です。 |
| 地域活動支援センター | ⭕ OK | 日中の活動先として併用可能です。 |
| 移動支援(ガイドヘルプ) | ⭕ OK | 余暇や外出(買い物・映画など)で利用可能です。 通勤・通学は自治体により判断が異なります。 |
| 居宅介護(ホームヘルプ) | ⚠️ 条件付 | 原則NGですが、重度訪問介護対象者や、サテライト型住居など「特例」に該当する場合は利用可能です。 |
| 行動援護・同行援護 | ⚠️ 条件付 | 原則はGH職員が対応しますが、個別の状況により支給決定が出る場合があります。 |
| 通院等介助 | ⚠️ 条件付 | 原則はGH職員が対応しますが、個別の状況により支給決定が出る場合があります。 |
| 短期入所(ショートステイ) | ❌ NG | グループホームに入居しながら、別の施設に泊まることはできません。 |
| 施設入所支援 | ❌ NG | 居住系サービスの二重利用となるため不可です。 |
このリストをもとに、各生活場面での活用方法を詳しく見ていきましょう。
日中活動の支援(原則OK)

障害者グループホームの入居者は、平日の日中を就労先やデイケアなどで過ごし、夕方から翌朝までをグループホームで過ごすのが一般的です。 日中の居場所として、以下のサービスが広く利用されています。
就労系のサービス(働く・訓練する)
就労継続支援(A型)
就労継続支援A型は、一般企業などへの就労が難しい65歳未満の障害や難病などのある人に対して、就労支援を行う障害福祉サービスの一つです。就労継続支援A型では、利用者と雇用契約を締結し、「生産活動」と呼ばれる就労機会を提供し、生産活動の対価として「給料」を支払います。
よくあるA型の仕事内容
- 食品など製造業の加工
- 縫製
- リサイクル
- 清掃
- 農業
- 組み立て
- ホテル清掃 など
就労継続支援(B型)
就労継続支援B型とは、疾病や障害などの理由で一般企業などで雇用契約を結んで働くことが難しい方に対して、就労の機会や生産活動の場を提供するサービスです。働くために必要な知識やスキルを身につけられるよう訓練をしたり、支援を提供します。利用者は事業所での作業を通じて「工賃」という形で報酬を得ます。
- 軽作業・組み立て作業
- 清掃作業
- PC・デジタル作業
就労移行支援
就労移行支援は就労を希望する65歳未満の人で、企業等に雇用されることが可能と見込まれる人に、一定期間の支援計画に基づき生産活動や職場体験の機会の提供、就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練、求職活動に関する支援、その適性に応じた職場の開拓、就職後の定着のための相談・支援を行います。利用期間は原則 2 年間です。
介護・訓練系のサービス(生活を整える)
生活介護
生活介護は常時介護が必要な方に、入浴・排泄・食事などの介護や創作的活動、生産活動の機会を提供します。
- 入浴、排泄、食事などの介助
- 調理、洗濯、掃除などの日常生活上の支援
- 日常生活に関する相談・助言
- 医療的ケア
- 創作活動、生産活動の機会の提供(食品の製造・販売、内職作業、木工制作、絵画、陶芸、音楽鑑賞など)
- 身体機能や生活能力の向上のために必要な援助、リハビリテーション
生活介護の対象者
生活介護を利用できるのは、常時の介護や支援が必要な人です。年齢や障害支援区分、施設の入所状況に応じ、次の条件に当てはまる人が対象となります。
- 50歳未満:障害支援区分が区分3(障害者支援施設に入所する場合は区分4)以上
- 50歳以上:障害支援区分が区分2(障害者支援施設に入所する場合は区分3)以上
※上記の区分に該当しない障害者支援施設の入所者は、市区町村が利用の必要性を認めた場合に利用できる
なお、65歳以上の高齢者は介護保険サービスの対象のため、生活介護の利用者は65歳を超えると介護保険サービスに移行するのが一般的です。ただし、全国的にも数は少ないですが、事業所が介護保険と障害福祉の両方を提供できる共生型サービスの指定を受けている場合は、65歳を超えても生活介護事業所を継続して利用することが可能です。
自立訓練(機能訓練・生活訓練)
自立訓練(生活訓練)は、日常生活の自立を目指して生活全般のスキルを身につける支援をおこないます。
- 生活的自立:掃除・料理・洗濯など身の回りのことを自分でおこなう
- 経済的自立:自分で収入を得て、金銭管理をする
- 社会的自立:地域社会の一員として責任を持ち、他者との健全な関係性を築ける
- 精神的自立:自分で判断し決定する(自分の行動や目標を自分の意思で決める)
自立訓練(機能訓練)は身体機能や運動能力の回復・維持に特化したリハビリテーションや歩行訓練などの理学療法・作業療法が中心になります。そのため、自立訓練(機能訓練)は身体障害や難病のある方が主に利用しています。
- 基礎と生活力向上
・寝返り、起き上がり、移動動作など基本動作能力向上のために必要な訓練や支援。
・食事・排泄・更衣・入浴・整容など日常生活動作能力のために必要な訓練や支援。
・地域生活を送る上で必要な能力向上のための訓練や支援。 - 運動・活動性向上
・屋外歩行・屋外車椅子練習や運動を通じての持久力・体力の維持・向上。
・箸動作や書字練習など細やかな動きの向上を目的とした訓練。
地域活動支援センター
地域活動支援センターとは、障がいのある人に創作活動や生産活動の機会を提供したり、社会との交流の場を設けたりする施設です。
地域活動支援センターが実施する基本的なサービスは、主に以下のような活動あります。
- 創作的活動:手芸、工芸、絵画、習字などの制作活動
- 生産活動:シール貼りなどの簡単な作業や製品作り・販売など
- 社会との交流促進:地域住民との交流イベント、環境美化活動など
- 日常生活に関する相談:生活上の困りごとの相談受付
「余暇・外出」の支援(移動支援)
移動支援事業とは、移動が困難な人に対してガイドヘルパーが行う外出の支援サービスです。社会参加目的の外出全般(買い物、公共施設利用、受診、文化・余暇活動など)に活用できます。しかし、通院などは、障害福祉サービスの通院等介助を利用することになります。
医療面を支援

障害福祉サービスは医療面の支援はできません。しかし、医者の往診や訪問看護を導入することは可能です。
訪問看護
医療的ケアが必要な場合、医師の指示に基づき、医療保険または介護保険(65歳以上の場合、原則介護保険優先)を利用して訪問看護サービスを併用できます。服薬管理や体調観察などの医療面を支える役割分担となります。
【重要】「介護・介助」の支援(居宅介護などの特例)

ここが最も複雑で、かつ相談が多いポイントです。 原則として、グループホーム内での食事・入浴・排泄の介助はグループホームの世話人や生活支援員が行う業務です。そのため、外部のヘルパー(居宅介護)を入れることは二重行政となり、認められません。
しかし、以下の「特例」に該当する場合は併用が可能です。
通院等介助
障害者グループホームでは基本的には、通院等介助や訪問介護の併給は認められていませんが、利用者の状況によっては活用可能となります。
「通院等介助」は、障害福祉サービスの一つで、ヘルパーが通院のための移動を介助するサービスです。このサービスを利用するには、自治体に申請が必要です。
障害者グループホーム入居者でも通院等介助を利用できます。ただし、いくつかの条件があります。
- 障害支援区分が1以上であること
- 慢性疾患等で医師の指示により定期的な通院が必要であること
- 個別支援計画に通院等介助が位置づけられていること
- 通院等介助の利用は月2回を限度とすること
このように、自治体によって利用条件や上限が設けられていることが多いので、事前に確認が必要です。特に気を付けたいのが、月2回までという制限がある点です。頻回に受診が必要な場合は、訪問看護や訪問医療を検討しましょう。
居宅介護・重度訪問介護を導入する
障害者グループホームを利用しているものの、共同生活援助を利用しながら居宅介護・重度訪問介護を併用できる特例が存在します。具体的には、以下の条件をすべて満たす場合に特例を利用できます。
- 障害支援区分4以上であること
- 以下の2つの要件を満たしていること
・グループホームの個別支援計画に「居宅介護の利用」が位置付けられている
・市町村がグループホームでの居宅介護の利用の必要性を認めている
よくある質問

障害者グループホームでの支援についてよくある質問をまとめました。
まとめ

障害者グループホームは、単独で完結する施設ではなく、日中活動や医療、そして時にはヘルパーなどの外部サービスと「チームで連携して」利用者様を支える仕組みです。
- 日中活動(B型・生活介護など):基本的に併用OK
- 移動支援・訪問看護:基本的に併用OK
- ヘルパー(居宅介護)・通院介助:原則NGだが、特例あり
「うちの利用者の場合、この組み合わせは通るかな?」と迷われた際は、まずは指定権者(自治体)や、障害福祉に詳しい行政書士へご相談することをおすすめします。




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