【入院時支援特別加算、長期入院時支援特別加算について算定要件から注意点まで完全ガイド】

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障害者のグループホーム(共同生活援助)では、利用者が入院してしまうことがよくあります。特に精神特化のグループホームや、高齢化が進んでいるグループホームでは入院を繰り返す利用者がいるかもしれません。基本的には、入院中はグループホームの報酬を算定できません。

しかし、入院中の利用者に対して、適切な支援を行えば基本報酬とは異なる内容にて請求できます。そうした入院中に関する加算に入院時支援特別加算・長期入院時支援特別加算があります。

入院時支援特別加算 561〜1122/単位

長期入院時支援特別加算 122〜150/単位

入院してしまった利用者への訪問等の支援を行うことで算定ができる加算となっています。

入院時支援特別加算と長期入院時支援特別加算は両加算を併用できないので加算の要件を確認し、注意して算定事務処理を行いましょう。

この記事を読んで分かること


・入院時支援特別加算の算定方法
・長期入院時支援特別加算の算定方法
・入院時支援特別加算と長期入院時支援特別加算の違い

まずは、入院時支援特別加算と長期入院時支援特別加算の算定方法を確認しましょう。

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目次

入院時支援特別加算とは

病院又は診療所を訪問し、入院期間中の衣類等の準備や利用者の相談支援など、日常生活上の支援を行うとともに、退院後の円滑な生活移行が可能になるよう、病院又は連絡調整を行うと算定します。
  • 病院や診療所を訪問する
  • 衣類等の入院準備の手配や病院等との連絡調整を行う(支援記録の記載が必要です)
  • 個別支援計画を作成して入院時支援を入れている(家族が遠方に住んでいる、家族と連絡を取れないなど)

グループホームの近隣に家族が住んでいて家族による入院援助が可能であれば加算は算定できませんので注意しましょう。

入院時支援特別加算を算定するための生活支援や連絡調整は、書面で詳細に記録に残すことが必要です。

<入院時の支援の記録の記載例>
・いつ、どこで
・どのような相談を受けたか
・入院時の病状の経過はどのようであると報告を受けたか
・退院してから必要な支援の内容についてどのように報告を受けたか
・入院することにより誰にどのような連絡を取って欲しいか
・入院することにより各種支払いはどのように対応するのか

入院時支援特別加算の算定単位

入院時支援特別加算は、月に1度だけ算定することができる限定的なものになります。

【入院時支援特別加算 イ】
561単位(病院や診療所を1回以上訪問する)
入院日数が3日以上・7日未満の場合に算定できます。つまり、入院日数が2日未満の場合は算定できません。
なお入院期間が月をまたぐ場合、それぞれの月で「何日の入院期間があるのか」を確認し、算定します。例えば7/29に入院する場合、7月の入院期間は7/29を除く7/30~31の2日間です。そのため、7月は入院時支援特別加算を算定できません。

【入院時支援特別加算 ロ】
1,122単位(病院や診療所を2回以上訪問する)
その月の入院日数の合計が7日以上の場合に算定できます。それぞれの月ごとに入院日数を確認するとき、特定の月の入院日数が7日以上である必要があります。

長期入院時支援特別加算とは

病院又などを概ね週に1回以上訪問し、入院期間中の衣類等の準備や利用者の相談支援など、日常生活上の支援を行うとともに、退院後の円滑な生活移行が可能となるよう、病院と連絡調整を行った場合に算定できる加算です。
  • 病院や診療所を訪問する(原則一週間に1回以上)
  • 衣類等の入院準備の手配や病院等との連絡調整を行う(支援記録の記載が必要です)
  • 個別支援計画を作成して入院時支援を入れている(家族が遠方に住んでいる、家族と連絡を取れないなど)

入院の初月から3ヶ月間に限ります。また、一週間に1回以上の訪問ができない場合は、利用者の事情による特段の事情が必要です。

長期入院時支援特別加算は入院時支援特別加算と同様に生活支援や連絡調整は、書面で詳細に記録に残すことが必要です。

長期入院時支援特別加算の算定単位

「長期入院時支援特別加算」の対象者は3日連続して入院するグループホーム利用者であって、1日や2日間だけ入院すると対象になりません。入院期間が3日以上になると毎日、連続して「長期入院時支援特別加算」を算定することができます。(※入院から3ヶ月まで)

介護サービス包括型 122単位/日

日中支援型 150単位/日

入院時支援特別加算と長期入院時支援特別加算どちらを選ぶか

入院時支援特別加算と長期入院時支援特別加算について算定方法を理解できたと思いますが、両方を算定できないため、どちらを選ぶか判断することが問題となります。事例を考えてみましょう。

事例①

4月1日~4月30日まで入院した場合

入院時支援特別加算:1122単位

長期入院時支援特別加算:1日~2日を除くため28日間を112単位 28×122=3136単位

つまり、長期入院時支援特別加算の方が高くなります。

事例②

4月1日~4月12日まで入院した場合

入院時支援特別加算:1122単位

長期入院時支援特別加算:1日~2日を除くため9日間を112単位 9×122=1008単位

つまり入院時支援特別加算の方が高くなります。

事例③

4月1日~4月13日まで入院した場合

入院時支援特別加算:1122単位

長期入院時支援特別加算:1日~2日を除くため10日間を112単位 10×122=1220単位

つまり長期入院時支援特別加算の方が高くなります。

結果として

入院時支援特別加算か長期の支援加算か、どちらかを選ぶかは「加算対象期間が9日以内か10日を越えるか」(もしくは12日以内か13日以上か)という点を基準に判断すれば最適に選べることが分かります。ただし、訪問回数など支援時間は考慮する必要があります。

よくある質問

入院時支援特別加算、長期入院時支援特別加算のよくある質問をまとめました。

入院時支援特別加算は体験中の利用者に適用できますか?

体験利用には適用できません。

入院時の連絡調整や生活支援は誰が行いますか?

障害者グループホームに配置されている職員が行います。

利用者が入院中でも家賃等を請求することはできますか?

基本的には可能です。

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参考:厚生労働省|令和6年度 障害福祉サービス等報酬改定関連ページ
 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000202214_00009.html
 報酬告示・通知・Q&Aなど、改定内容全般に関する公式情報。

まとめ

障害者のグループホーム(共同生活援助)では利用者が入院してしまうと基本報酬を算定できませんが、入院中の利用者に対して、利用者へ病院訪問等の支援を行うことで算定ができる入院時支援特別加算と長期入院時支援特別加算があります。

この加算を活用し、入院しても安心して退院出来るよう支援していきましょう。

くまくまさん
この記事を書いた人

大阪の福祉系地方公務員が障害福祉に関連する知識を収集し、情報提供するブロガー
【資格】
・福祉系の資格あり
・行政書士試験合格
【略歴】
・大阪在住
・福祉専門の行政書士として開業準備中!!
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