【市民法務:契約書の作成/賃貸借契約書中盤】~行政書士試験合格者が解説~

市民法務関係

今回の記事も行政書士の市民法務業務について書いていきたいと思います。行政書士の業務には、権利義務に関する書類の作成とその代理・相談というものがあります。その権利義務に関する書類の中で、契約書の作成と内容証明書についての記事を書いていきます。行政書士を目指し受験されている方はもちろんのこと、行政書士の実務を学びたいと思っている方、開業準備をしている方、市民法務分野に興味がある方に向けて記事を書いていきます。今回も前回に引き続き契約書の中で最も良く使われている賃貸借契約について記事を書きたいと思います。この記事を読むことで賃貸借契約書の必要な知識が得られます。

賃貸借契約書の具体的な条項

消費税及び地方消費税

第6条乙は、本契約に基づき甲に対して支払う賃料、共益費その他消費税が課 税される債務に係る消費税及び地方消費税を負担する。

費用には税金が課されるため、賃料、共益費と共に税の条項も明記しましょう。

敷金

第7条 乙は、本契約に基づく債務 (損害賠償義務を含む。以下、第3項、第4項 及び第5項において同じ)を担保するため、敷金として金○○○円を甲に預け 入れ、甲はこれを受領する。

2 前項の敷金には、利息を付さないものとする。

3 甲は、乙に賃料の支払遅滞その他本契約に基づく債務の不履行があるときは、 何等の催告なしに敷金を賃料その他の債務の弁済に充当できるものとする。この 場合、乙は、甲より充当の通知を受けたときは、当該通知を受けた日から5日以 内に敷金の不足額を補填しなければならない。

4 乙は、敷金をもって、賃料その他本契約に基づく乙の債務の弁済への充当及び 当該債務との相殺を主張することができない。

5 甲は、本契約の終了により乙が賃貸物件を原状に復して甲に明け渡した場合に おいて、敷金を本契約に基づく乙の一切の債務の弁済に充当した後に残額がある ときは、その残額を乙に遅滞なく返還するものとする。

6 乙は、敷金返還請求権を第三者に譲渡し、又は担保に供してはならない。

敷金とは、賃 借人が賃貸人に交付する金銭で、賃料債 務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借 人の賃貸人に対する金銭の給付を目的と する債務を担保することを目的とするも ので、その名目は問いません(民法622 条の2第1項柱書)。賃貸人は、①賃貸借が終了して、賃貸目 的物の返還を受けたとき、②賃借人が適 法に賃借権を譲渡したときは、賃借人に 対し、受け取った敷金の残額(受け取っ た敷金から賃貸借に基づいて生じた賃借 人の賃貸人に対する金銭の給付を目的と する債務の額を控除したもの)を返還し なければなりません(民法622条の2第 1項)。といったものを言います

禁止事項

第8条乙は、次の各号に定める行為をしてはならない。

(1) 本契約に基づく権利又は本契約上の地位を第三者に譲渡し、若しくは担保に 供すること、又は、合併、会社分割、事業譲渡(乙が実質的な存続会社とな る場合を除く)その他の形式を問わずこれらを第三者に承継させること。

(2) 賃貸物件の全部又は一部を第三者に転貸し、若しくは使用させること。但し、 甲の書面による事前の承諾がある場合はこの限りではない。

(3)甲、他の賃借人及び近隣住民等に危険又は迷惑を及ぼす行為をすること。

(4) 賃貸物件に爆発物、危険物その他危険又は迷惑を及ぼす物品を持ち込むこと。

(5) 賃貸物件において動物を飼育すること。

(6) 本契約に違反する行為を行うこと。

賃借人にこれらのことを行ってはならないと債務を負わせます。

賃貸物件の修繕等

第9条甲は、賃貸物件又はその造作及び設備等(甲に帰属するものに限る)の修 繕に必要な措置を自己の費用負担において行う。但し、乙の責めに帰すべき事 由(乙の代理人、使用人、請負人、取引業者、顧客その他乙の関係者の責めに帰 すべき事由を含む)により賃貸物件又はその造作及び設備等の修繕が必要にな った場合は、乙が当該修繕費用を負担する。

2 前項による修繕の必要が生じた場合、乙は、速やかにその旨を甲に通知しなけ ればならない。

3 甲は、賃貸物件又はその造作及び設備等の修繕に必要な措置を行う場合、事前 にその旨を乙に通知しなければならない。この場合、乙は、正当な理由がない限

り、当該措置を拒否することはできない。

4 乙は、乙所有の造作及び設備等の修繕に必要な措置を自己の費用負担において 行う。

修繕には必要費と有益費があります。民法の記事で確認してください。

原状の変更

第10条 乙が賃貸物件の増改築、改造、模様替え、造作及び設備の新設、除去、 変更その他賃貸物件の原状を変更する場合は、甲の書面による事前の承諾を得 なければならないものとし、これに要する費用は一切乙の負担とする。

立入検査

第11条 甲又は甲の指定する者は、賃貸物件の保守管理、安全管理又は防犯のた め、あらかじめ乙に通知した上で、賃貸物件に立ち入り、これを点検し、適宜の 措置を講ずることができる。但し、非常の場合等、あらかじめ乙に通知すること ができないときは、事後速やかに乙に報告する。

2 前項の場合、乙は甲又は甲の指定する者に協力しなければならない。

この規定がないと所有者は無断で立ち入ることが出来なくなります。賃貸借物が目的通りに使用されているか確認出来るようにしておきましょう。

乙による通知

第12条乙は、次の各号の一に該当するときは、自らの帰責性の有無にかかわら ず、遅滞なく甲にその旨通知するものとする。

(1) 賃貸物件に滅失、毀損その他の事故が生じたとき。

(2) 乙の賃貸物件の使用に関して、第三者から異議、苦情等を受けたとき。

(3)乙の所在地、商号、代表者、目的その他の重要な商業登記事項に変更があっ たとき。

賃貸借物に、滅失等何らかのトラブルが行った場合に賃借人から報告してもらう条項です。

賃貸物件の滅失、毀損

第13条 天災地変その他の不可抗力、又は甲若しくは乙の責めに帰すことのでき ない事由により、賃貸物件の全部又は一部が滅失若しくは毀損して、賃貸物件 の使用が不可能となった場合、本契約は当然に終了する。この場合、甲は、乙 の被った損害について何ら責任を負わないものとする。

不可抗力などの賃借物が使用出来なくなった場合に損害賠償を賃貸人が負わないようにする条項です。

中途解約

第14条乙は、賃貸借期間中であっても、甲に対し、6か月前に書面で解約の申 し入れを行うことにより、本契約を解約することができる。

まとめ

今回も賃貸借契約書の重要な項目について説明しました。賃貸借契約書には、まだ重要な項目が残っているため、次回に引き続きを記事にします。是非最後までご確認ください。

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